既得権益である「議会復活枠」の廃止と、豊洲市場問題での小池知事「給与減俸」が意味するもの

小池知事定例記者会見で、非常に重要なことが2つほど発表されました。一つは、東京都予算編成において東都政時代から連綿と残っていた既得権益、「議会復活枠」の廃止です...
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こんばんは、おときた駿@ブロガー都議会議員(北区選出)です。

本日は久しぶりとなったフジテレビ「バイキング」出演。某女史との絡みについては...もうノーコメントとしておきますが(苦笑)、小池都政や政治塾についての振り返り議論ができたのは良かったのではないかと。

番組スタッフの方からこんな素敵なお気遣いをいただき、大感謝!

また来週からは議会に突入するために出られなくなりますが、また声がかけられる存在であり続けるよう、しっかりと都政の情報発信に努めていきたいと思います。

そんな中、本日14時からの小池知事定例記者会見では、非常に重要なことが2つほど発表されていました。

小池都知事「予算の議会復活枠を廃止」:日本経済新聞

一つ目は、東京都予算編成において東(あずま)都政時代から連綿と残っていた既得権益、「議会復活枠」の廃止です。

都の予算編成の終盤に、都議会からの要望で「復活(復活といいつつ、新規事業が始まることもある)」する予算枠が200億円ほどあり、

「民意の集約装置としての議会の声を、予算編成に反映させる」

と言えば聞こえは良いのですが、以前から私が再三指摘を繰り返してきた通り、都議会自民党を始めとする大政党が自分たちの支援団体に予算をバラまくだけの既得権益化が顕著になっていました。

参考:予定調和な出来レース?都政と都議会のブラックボックス「復活予算要望」のやり方を改めよう http://otokitashun.com/blog/togikai/13105/

その他、復活予算要望関連の私の過去記事はコチラから↓

これを表明したということは、都政・都議会の「ブラックボックス」をまた一つ駆逐し、明確に都議会(主に自民党)との対決姿勢を示したことになります。

豊洲市場問題やオリパラでトーンダウンしたとも言われている「知事VSブラックボックス都議会」ですが、年末にかけて激しい改革の嵐が吹き荒れることになるでしょう。

都議会からは激しい反発が予想されますが、地方行政の専門家である高橋亮平さんがコメントしているように、文句があるならば議会が予算組み換え・修正を出せば良いだけの話です。

当然、組み換えや修正の動議はオープンな場(公開の都議会)で行われますから、発案者の明確な責任の元、都民にとっても非常にクリアな形で行われることになります。

...都議会側に、それだけの覚悟や能力があるかどうかは、甚だ疑問を持たざる得ないところですが。。

そしてもう一点。

いわゆる「盛土問題」に関与した都職員の懲戒処分発表と同時に、自らの給与もさらに減俸することを宣言しました。

「関係者、都民に大変なご迷惑をかけ、改めておわびしたい。私の着任前のことだが、現在都政を預かる者としてけじめを付ける。給与をさらに5分の1、3カ月間減額する。ひとつ区切りを付けたいが、失った都民の信頼は大きい。都政改革を進めたい。なお今後(懲戒処分と別に)人事上の措置を講じることもある」

 

(中略)

 

――行政の長としての責任というが、当時の石原慎太郎元知事には対応を求めるのか。

 

「当時関わった方々はご本人たちが責任を認識しているのではないか。どう対応するかはこれからの反応を待ちたい。(石原氏は)普通のリーダーであれば、その責任についてよくご理解されているのではないか」

 

(前述の日経新聞記事より。強調筆者)

こちらの意味するところも明白です。

「現在の知事は、自らけじめをつけました。さあ問題が発生した当時、都政を預かっていた知事(石原慎太郎氏)はどうされますか?

というこれ以上ない強いメッセージです。

法的責任を問うことは難しくても、当時の石原知事に道義的責任があったことは明らかであり、少なくとも公的な場でなんらかの説明責任を果たしていただかなくてはなりません。

このメッセージを受けて、石原氏はどのように対応するのか。

注目するとともに、もちろん石原氏が相変わらずの姿勢を取り続けるのであれば、議会側からも特別委員会への参考人招致を求めていくべきだと思っています。

さすがに就任後の「100日間」を過ぎ、都政に対する報道や注目度も落ち着きを取り戻しつつありますが、むしろここからが本番です。

都民の皆さまの関心がなければ、改革を推し進めることは決してできません。

まもなく今年最後の都議会定例会もスタートします。引き続き、ご注目をいただければ幸いです。

それでは、また明日。

(2016年11月25日「おときた駿オフィシャルブログ」より転載)