ツール・ド・フランスに大勢の観客が来てくれるのはうれしいが、なりふり構わずセルフィー(自撮り)する危険な人もいると、選手から不安の声が上がっている。
競技がヨークシャーから南方のケンブリッジへと進むにつれ、参加している選手たちから一部の観客の危険な振る舞いについて不安の声が上がっている。力走する自転車の一団を背景にした写真を撮ろうと走路に入り込む輩が目立つのだ。
チーム・スカイに所属するジェラント・トーマスは 「今回は本当にいらいらするよ」 と語る。
ヨークシャーのツール・ド・フランスでセルフィーしたファンの投稿写真
トーマス選手は、「何が困るって、スピードを出して走り抜ける自転車の集団を背景にしてセルフィーをしようとする観客がいるんだ。それも一人や二人じゃない。僕たちが近づいても気を付けようともしない。進路に入り込んできて突っ立つんだから、危ないにきまってるだろ。どうしてもそうしたいのなら、せめて壁ギリギリに立つとかしてくれないと」と話している。
「選手たちは道幅左右一杯のコースが必要だということを、わかってほしいんだけど…。そんなに撮りたければ、木によじ登ったっていいわけだし。イギリスでは自転車レースが少ないから、僕たちがどんなスピードで走っていて、どこまでぎりぎりのコースを取っているか全然分かってないんだろうね」
あなたも、ツール・ド・フランスを見に来たらセルフィーするよ、きっと。
われらがローランがツール・ド・フランスで撮ったセルフィーを見て! いい写真。
ツール・ド・フランス セルフィー✌
意味もないしふざけてるし……
次はバタータブズ峠のT字路でセルフィーのチャンスを待つことにするよ (うそ)。
「観客が自転車にぶつかる事故が起こっているんだ。そんな目に遭いたくないけど、ほんとに起こりやすいんだよ」
BMCレーシングのアメリカ人選手ティージェイ・ヴァンガーデレンのツイート。
「200人の自転車が駆け抜ける進路に突っ立っている。セルフィーをやるだけのために」
ヴァンガーデレン選手は続けてこう呟いた。
「とはいえ、たくさんのお客さんが応援してくれるのはありがたい。ただもう少し選手に道を譲ってほしいんだ」
5日、スイスのトレック・ファクトリーに所属するファビアン・カンチェラーラ選手がツイッターに投稿した。
「ありがとう、応援して下さった大勢の皆さん。自転車乗りとして本当にうれしい。ただもう少し安全に気を配り、道を空けてくれないでしょうか」
カンチェラーラ選手はこう続けた。
「メディアの皆さん、ファンの方々に伝えてください。私たちは50km/hで走ります。もう1m下がって欲しい、危ないのです」
オーストラリアから参加したリッチー・ポートはシドニー・モーニングヘラルド紙にこう語った。「選手が口々に言っていました。こんな大勢の観客を前にして走るのは初めてだと。なかでも、このステージの中盤のバタータブズ峠の登り坂あたりは大群衆でした」
「ですが一方で、10か所ほどで群衆が、セルフィーをしようと皆で道路に入り込んで私たちの進路を塞いだのです。何度も危ない目にあいました」
[Samuel Luckhurst (English) Translation by Gengo]
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