テキサス州マリオン郡で1月21日夜、巨大な竜巻に巻き込まれたシャールセタ・ウィリアムズさん(75)の頭はまだ混乱している。ウィリアムズさんは竜巻から身を守るためにバスタブの中に避難したのだが、そのバスタブごと空中に打ち上げられてしまった。
21日夜、ウィリアムズさんは自宅で息子のリッキーさんとテレビを見ていたが、その時外から竜巻が接近する唸り声が聞こえたという。
「それが何なのかは分からなかったのですが、ウーウーウ―というものすごい音が聞こえてきたんです」と、ウィリアムズさんは地元テレビ局KSLA-TVに話した。
ワシントンポストによると、竜巻が来た時、息子のリッキーさんはバスタブの中に避難するよう話したという。バスタブの中に避難するのは、地下の竜巻避難シェルターが近くにない場合に気象学者が推奨している避難方法だ。バスタブはそれ自体がかなりの重さがあり、またパイプによって地面に固定されているからだ。
ウィリアムズさんはリッキーさんと一緒にバスタブの中にうずくまっていたが、竜巻にバスタブごと打ち上げられ、空中で何回転もしたと息子のリッキーさんはKSLAに語った。
「どれだけ回転したかは分かりません。気が付いたら地面の上に降ろされていた、という感じでした」と、息子のリッキーさんは話した。
竜巻に打ち上げられて数秒後、2人は20フィート(約6メートル)ほど離れた場所に別々に飛ばされた。リッキーさんはウィリアムズさんの元に這って行き、飛んでくる瓦礫からウィリアムズさんを守るためにウィリアムズさんの体に覆いかぶさって「母さん生きてるか」と聞いたという。
リッキーさんはウィリアムズさんから「生きてるけど、あなたが上に乗っかっているから息ができないわ」と言われたという。
地元テレビ局KYTXによると、ウィリアムズさんたちの家は竜巻で破壊されてしまった。ウィリアムズさんもあざや、かすり傷などの軽傷を負った。
21日夜の竜巻の時に避難したバスタブの横に立つ、シャールセタ・ウィリアムズさん(75)。
ウィリアムズさんは生き延びられたことに感謝しているが、こんな経験は2度としたくないと話した。
「今回、私は本当に幸運でした」と、ウィリアムズさんはKYTXに話した。「次に竜巻が来たら、もう私は生還することはできないでしょう。またこんなことが起こったら、もう心臓が止まってしまうかもしれません」
KSLAによると、ウィリアムズさんたちの家を再建するため、マリオン郡の地域住民は2月11日から募金活動を行うという。
ハフィントンポストUS版より翻訳・加筆しました。
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