9月15日から16日にかけて上陸した台風18号の影響で、10の竜巻が発生したことがわかった。気象庁が発表した。気象庁が統計を取り始めてから、1つの台風に伴う竜巻の数としては、最多を記録した。
気象庁は18日、台風18号の接近、縦断に伴い15~16日に和歌山、三重、栃木、埼玉、群馬、宮城の6県で発生した突風被害の現地調査を終えた。宮城県石巻市で起きた突風を除き、計10個の竜巻が発生したと推定した。同庁が1991年に組織的な突風調査を始めて以来、一つの台風に伴う竜巻の数としては最も多いという。
(時事ドットコム「台風18号で竜巻10個=91年以降で最多-熊谷は「F1」・気象庁」より 2013/09/18)
気象庁が用いる突風の強さを6段階で示す「藤田スケール」に当てはめると、10の竜巻のうち3つが最も弱い分類に、残りの7つは2番目に弱い分類だった。
10の竜巻のうち7つは突風の強さを示す6段階の指標で上から5番目の「F1」と推定され、残る3つは最も低い段階の「F0」と推定されています。
一方、宮城県で発生した突風被害は、竜巻だったかどうか特定できなかったということです。
(NHKニュース「台風で竜巻過去最多の10確認」より 2013/x/x)
今回起きた竜巻の原因は、台風によって大気が不安定になったところに、年間通じて吹く西風が当たって上昇気流が渦を巻くためだという。
気象庁によると、台風は反時計回りに風を引き込むため、台風の北東側では南東から風が吹く。日本列島に接近中の場合、南東の風によって太平洋上から暖かく湿った空気が吹き込み、大気の状態が不安定に。暖気は上昇気流となり、積乱雲が発達する。一方、日本上空では年間を通じて強い西風が吹いており、下層と風向きが異なることで上昇気流が渦を巻き、竜巻が発生しやすくなるという。
(MSN産経ニュース「【台風18号】台風の進路でなぜ竜巻が起きたのか?」より 2013/09/16)
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