2020年に開催される東京オリンピック・パラリンピックの大会運営に必要な費用が、当初見込みの3013億円から約6倍となる1兆8000億円に増大することがわかった。東京オリンピック・パラリンピック組織委員会が試算した。組織委の財源だけでは1兆円以上不足することになるが、不足分は東京都や国が補填することになっており、負担がどこまで膨らむのかが焦点となる。12月18日、共同通信などが報じた。
産経ニュースによると、競技会場の整備費やテロ対策の強化といった警備費などが、当初の見込みを大幅に上回ることが判明した。経費増大の原因は、人件費や資材の高騰のほか、選手らを輸送する首都高速道路に専用レーンを設置するための補償費、会場周辺の土地賃貸料など、当初は見込んでいなかった費用が追加されたことにもよる。
さらに、東京都は大会後も施設を残す競技会場の整備などで2241億円を負担する予定のため、この費用を合わせると2兆1000億円以上に上ることになる。東京都が負担する額は、招致段階では1538億円とされていたが、開催決定後に3倍近い4584億円に増大。その後、関連設備の配置見直しなどを行い、2241億円となっていた。
一方で、FNNニュースによると、組織委がスポンサー料や大会のチケット収入などで得られる額は約4500億円。残りは、国や東京都が分担して負担することになる。
■「民間なら首レベル」の声も
一連の報道を受け、ネットからは批判的な意見が続出している。
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