東京大学の研究グループは、伸縮可能な導体を布地に1回でプリントできる方法を開発した。これによりメーカーは、心拍数や筋肉の収縮といった生体情報を検証する伸縮可能なウェアラブルデバイスを製作することができるようになる。
英文リリースから
東京大学大学院工学系研究科の染谷隆夫教授の研究グループは、1回プリントするだけで簡単に布地にパターンを形成できる新しい導電性インクの開発に成功しました。この導電性インクは、銀フレーク、有機溶剤、フッ素系ゴム材料とフッ素系界面活性剤で作られています。インクは、従来の長さの3倍に伸張した後も高い導電率を保ちました。これは、元の長さの2.5倍以上伸張できる導電性物質の導電率の中で世界最高の値です。
訳注:記事内の抜粋は英語リリースの翻訳
日本語リリース文はこちらからどうぞ。
これが何故重要なのか?電子部品の電気の往来する部分が驚くほど伸縮自在になるからだ。チップやトランジスタはまだ伸ばしたり、折り曲げたりするのは難しいが、コネクターの部分を曲げたり伸ばしたりすることで、計測する類のテクノロジーを特定の場所にぴったりと装着させることや、コネクターを今まで以上に皮膚に近づけることができる。この技術はまだ全盛期ではないが、商業化したならウェアラブルの世界に面白い変化を持ち込むことになるだろう。
[原文へ]
(2015年6月26日TechCrunch Japan「東京大学の研究グループが布地に印刷できる伸縮性の導体を開発」より転載)
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