ファミリーシップは、パートナーシップ宣誓をしたカップルと一緒に暮らしている未成年の子どもも、家族であることを証明するもの。多様な家族の形を応援するための制度だ。
この制度を利用することで、法的な結婚ができないLGBTQ当事者の家族でも、両方の親が市営病院での子どもの入院手続きなどができるようになる。
カップルだけではなく子どももサポート
徳島市は2000年4月に、LGBTQ当事者のカップルがお互いを人生のパートナーと宣誓する「パートナーシップ宣誓制度」をスタートさせた。
利用できるサービスはこれまで「軽自動車税の減免」や「市民病院での手術同意」など11項目だったが、その内容を2021年2月1日に拡充。
「市営住宅の入居申込」や「母子健康手帳の交付」などの7項目が利用可能になった。
ファミリーシップ制度は、この内容拡充の一環として導入された。
ファミリーシップ制度により、市民病院でパートナーが産んだ子どもの病状説明を受けられるようになったり、市営住宅への入居が可能になったりする。
カップルだけではなく子どもへのサポートする姿勢を強く打ち出した形で、利用できるサービスを今後増やしていくという。
「パートナーシップ制度やファミリーシップ制度の内容をどんどん拡充するという姿勢を示すために、今できる内容を拡充しました。今後さらに増やしていく予定です」 と、内藤市長はハフポスト日本版に説明する。
市長によると、4月1日にも新たに利用できるサービスを追加する予定だ。
ファミリーシップ制度は、1月に明石市が全国の自治体に先駆けて導入した。徳島市によると同市の導入は全国で2例目だ。
明石市にすぐに続いたのは「もっと生きやすい社会が広がって欲しい」という思いからだという。
「明石市は全国に広がって欲しいという思いで導入されたと思いますが、私も同じように感じています」
「徳島市が(2020年4月に)パートナーシップ宣誓制度を導入したことで、吉野川市など徳島県内の他の自治体にも波及していっています。ファミリーシップについても県内などの自治体にどんどん広がればいいなと思っています」と内藤市長は話す。
明石市同様に、徳島市も今後民間と連携し、民間の病院でも家族として対応できるようにするなど、暮らしやすさを広げていく予定だという。