【訂正】当初の記事では、「TOKIOは水を一滴も飲まなかった」と記載していましたが、TOKIOのメンバーのうち、少なくとも松岡昌宏さんは着席した際に水を飲んでいました。編集部の確認が不十分でした。タイトルおよび記事を訂正いたします。(2018/05/02 22:05)
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顔をこわばらせる城島と、憔悴しきった国分。長瀬はうつむき加減で、松岡は泣いた。
ひとりかけたTOKIOのメンバーは5月2日、それぞれの思いを胸に記者会見に臨んだ。午後2時ちょうど。仕切りの奥から、松岡昌宏さん、城島茂さん、国分太一さん、長瀬智也さんの順に、ひとりずつ会場に姿を現した。
深く一礼し、テーブル席へ。4人揃うと、立ったままリーダーの城島さんが口を開く。
「被害に遭われた方、そしてそのご家族の方、私たちTOKIOを普段から支えてくださってるファンの皆さま、スポンサーの皆さま、仕事関係者のみなさまに本当に多大な迷惑をおかけしました。心より深くお詫び申し上げます。申し訳ございません」
その言葉に続いて、メンバー全員は深々と頭を下げた。
4人はそれぞれ、会見で思いを語った。
城島さんは険しい顔つきを見せながら、感情を抑えるようなゆっくりとした口調で、会見を開いた経緯などを説明した。
5人での話し合いの場で山口達也さんから「TOKIOを辞めます」と打ち明けられたことを明かし、「山口の責任はみんなの責任だ」と強調した。
途中、涙をこらえられなくなる場面もあった。質疑応答で、グループが復興に取り組んできた福島との今後の関わりについて問われると、「裏切る結果になってしまったのが本当に申し訳ないです」と声を震わせた。
憔悴した様子の国分さんは、事件の影響なのか頬はこけ、会見中も視線が定まらなかった。マネジャーを通じて事件のことを知らされた時のことを、こう振り返った。
「何を言っているのか本当にわからない状態でした。恥ずかしながらその5分前まで一緒に収録していて、山口の異変には気づけませんでした。情けないことだと思います」
続けて「23年間、これだけ長く一緒にやっているのに、なぜ一言もなかったのか」と、悔しさをにじませた。
長瀬さんは終始うつむきがちで、TOKIOの音楽活動を白紙にすることについて、落ち着いたトーンで言葉を絞り出した。
「僕らは23年間バンドでやってきましたから、一つの音がなくなってしまというのはそういうことなんだと思います。TOKIOの楽曲は、彼の演奏する音がないと全く形にはならない」
メンバーの中で、一番厳しい言葉を並べたのは、松岡さんだった。
「正直、依存症だと思っていた」「お酒が悪いんじゃない。悪いのは彼」
山口さんに猛省を促したが、目に涙が浮かんでいた。何度もハンカチで顔を拭ったり、上を向いたりして、感情を抑えきれない様子だった。
4人が用意されたグラスに手を付けることは、少なかった。約1時間半に及ぶ会見を終えた。TOKIOが所属するジャニーズ事務所の広報担当の役員とみられる人物も会場にいたが、4人と同じ壇上にはあがらなかった。
城島さんが最後に「本当に申し訳ありませんでした!」と声を張った後、4人は改めて深々と頭を下げ、会場を後にした。
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TOKIOのメンバーとして24年間、家族よりも長い時間を共にした仲間が起こした不祥事。しかも、そのことをギリギリまで知らされなかった4人のメンバー。彼らの言葉には悲しみ、悔しさ、戸惑い、怒りといったさまざまな感情が溢れ、まだ事実を受け入れられない様子が、ひしひしと伝わってきた。