「第二海堡」ってどんな島? TOKIOが上陸した旧日本軍の海上要塞

人気アイドルグループ・TOKIOが、9月28日放送の「ザ!鉄腕!DASH!!3時間スペシャル」(日本テレビ系)の企画で、民間人立ち入り禁止の東京湾に浮かぶ無人島「第二海海堡(かいほ)」を初めて訪れたことが14日、明らかになった。この島は明治時代に、外国から東京を守る要塞として明治政府が作った人工の島だ
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時事通信社

人気アイドルグループ・TOKIOが、9月28日放送の「ザ!鉄腕!DASH!!3時間スペシャル」(日本テレビ系)の企画で、民間人立ち入り禁止の東京湾に浮かぶ無人島「第二海海堡(かいほ)」を初めて訪れたことが14日、明らかになった。この島は明治時代に、外国から東京を守る要塞として明治政府が造った人工の島だ。島を管理している国土交通省の許可のもと、城島茂さんと山口達也さんが生態系調査などを行うという。ORICON STYLEなどが報じた。

人気企画『DASH海岸』の一環として、民間人立ち入り禁止の島に国土交通省の許可のもと、城島茂と山口達也が生態系調査などを行う。

『第二海堡』とは千葉県富津市を住所に持つ東京湾に浮かぶ人工の無人島。明治時代に帝都防衛のために造られ、現在は国交省の管理・保護文化財に指定されている。古くから、豊かな漁場として漁師や釣り人から知られていたものの一般人の出入りは禁止。貴重な生物の姿を始め、史的建造物や旧日本軍の施設跡などの知られざる実態に城島と山口が迫る。

(ORICON STYLE『「ザ!鉄腕!DASH!!」、第二海堡にTV初上陸 TOKIO山口「こんな無人島があるとは」』より 2014/09/14)

山口さんは「DASH海岸で東京湾を知り尽くしているつもりでいたけれど、こんな無人島があるとは。しかも人工の島ということで、さらに驚いています」と話したという。

■着工は明治時代 東京湾海堡の歴史

「海堡」とは明治から大正にかけて、東京を防衛するために東京湾口部に建設された海上要塞で、砲台を設置するために造られた人工島だ。千葉県富津岬側から神奈川県横須賀市側にかけて、第一、第二、第三の3つの海堡が建設された。

第一海堡の建設が始まったのは1881年で、その後9年の建設期間を経て1890年に完成。第二海堡は25年(1889年着工、1914年竣工)、第三海堡は29年(1892年着工、1921年竣工)の建設期間を経てようやく完成した。

しかし、第三海堡は完成から2年後の1923年に発生した関東大震災によって壊滅的な被害を受け、ほとんどの構造物が海中に沈み、暗礁化して船の航路障害となっていたことから、2000年から2007年にかけて撤去工事が行われ、現存するのは第一海堡と第二海堡のみとなっている。

今回TOKIOが上陸した第二海堡は、埋め立て造成費だけで79万円(現在の価格で約50億円)かかり、50万人の人夫が使役されたという。

第二海堡では次のような兵備がなされていた。

・27センチカノン砲塔(27K砲塔) 1基

・27センチカノン隠顕砲架式砲台(27K隠顕式) 4門

・15センチカノン砲塔砲台(15K砲塔) 4基

・7.5センチ速射カノン(7.5速K) 10門

・機関砲 10門

・探照燈 1基

・水雷用探照電灯 1基

  隠顕砲(いんけんほう)

  防護壁の内側に隠れ、射撃の際に砲身が持ち上がる大砲。

(国土交通省関東地方整備局「第二海堡の歴史」より)

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