政府は1月15日、東京電力の新しい総合特別事業計画を認定した。東電の計画によれば、柏崎刈羽原発の再稼働を仮定し、遅れた場合には、電気料金を再び値上げする可能性に言及している。値上げ幅は最大10%だという。時事ドットコムなどが報じた。
政府は15日、今後10年間を対象とする東京電力の新しい総合特別事業計画(再建計画)を認定した。
東電は柏崎刈羽7号機が7月に再稼働した後、6、1、5号機も来年2月にかけて順次再稼働すると想定している。新計画は、再稼働が7月から大きく遅れた場合に電気料金を再び値上げする可能性にも言及。2014年度の赤字回避には「遅くとも14年秋ごろまでには値上げが必要」と指摘した。
(時事ドットコム「政府、東電の再建計画認定=原発再稼働、7月以降-再値上げの可能性言及」より 2014/01/15 22:33)
東電が電気料金の値上げに言及したことについて、茂木敏充経済産業相は1月17日、記者会見で「計画が再稼働のタイミングに予断を与えるものではない」など以下のようにけん制した。
「東電は経費削減などあらゆる手段で対応する。再稼働の遅延が即値上げとはならないと考えている」
「計画が再稼働のタイミングに予断を与えるものではない」
(MSN産経ニュース「値上げチラつかせる東電をけん制 茂木経産相、再稼働遅れた場合」より 2014/01/17 13:39)
また茂木経産相は「安全を最優先して、立地地域に対しても真摯に説明を尽くすことを求める」と述べたという。
東電の計画には、柏崎刈羽原発の再稼働のほかに、グループ全体で2000人の人件費を削減するほか、火力燃料費の低減などによる、コスト削減案が提示されているという。
新計画では10年間累計で3.4兆円としていたコスト削減を1.4兆円上積みすることなどを盛り込んだ。
深刻化する福島第1の汚染水対策や廃炉費用での国費投入が決定。東電として応分の負担を示すためにも、単体で1000人、グループで2000人の希望退職募集を打ち出した。
原発停止で収支を圧迫する火力燃料費についても、他社との共同調達などを通じた購買力強化やシェールガスの調達、高経年化火力の建て替えなどにより将来的に6500億円の原価低減を目指すとしている。
(ロイター「東電の新再建計画、コスト削減1.4兆円上積み」より 2014/01/15 22:33)
※東電が、原発再稼働が遅れた場合、電気料金の値上げする可能性があると言及しています。この再建計画について、どう思いますか? あなたの声をお聞かせください。
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