火山の中って、一体どんな感じなんだろう? と思ったことはないだろうか。
アイスランドの首都レイキャビク近郊にあるスリーヌカギガル火山では、火山の内部を探検する一般向けツアーに向けた準備が進められている。
このツアーでは、参加者は直径4メートルほどの穴から中に入る。エレベーターで120メートルほどの距離を降りると、休火山であるスリーヌカギガル山の中にある3つのマグマ溜りの1つにたどり着く。
火山のマグマ溜りの内部にエレベーターで行けるのは、地球上でここだけだ。
マグマ溜りとその通り道は、バスケットボールコート3面分の広さで、高さは自由の女神像の3倍ほどある。
要するに、ここはとても巨大な空間なのだ。
スリーヌカギガル火山が最後に噴火したのは4000年前で、近いうちに再噴火する可能性はまずない。何世紀にもわたって内部にマグマが溜まっていたため、このマグマ溜りを訪れると、表面が洗われてさまざまな色に輝いているのを目にすることになる。
ツアー全体にかかる時間は5~6時間ほどで、途中でアイスランドの伝統的なミートスープもふるまわれる。まずは、溶岩源の上を約3キロメートル歩いて、噴火口まで向かう。そこでヘルメットとハーネスを着用し、クレーンで吊られただけで囲いのないエレベーターに乗りこんで、火口の内部に降りて行く。内部での所要時間は約5分だ。
内部に入ると、しばらくの間、写真を撮ったりその光景にただただ驚いたりしながら(あるいは、完全に我を忘れるかもれない)、本物の火山の中にいることを実感できる。
スリーヌカギガル火山が初めて一般公開されたのは2012年の夏で、翌年にも再びツアーが行われた。今年は3度めのツアーだ。
価格はわずか300ドル強。映画『インディアナ・ジョーンズ』のような冒険をアイスランドで実際に体験できるにしては、非常にお得と言えるだろう。
スリーヌカギガル火山のすばらしい景色をもっと見たい方は、このツアー「Inside the Volcano」の企画会社が公開している下の動画を見てほしい。
スライドショーでは、「世界の魅惑的な活火山」を動画で紹介している。
[Suzy Strutner(English) 日本語版:佐藤卓/ガリレオ]
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