前回われわれがジョージア工科大学のCenter for Music Technologyを訪問したとき、ギル・ワインバーグ教授は人間に合わせて歌い踊り、演奏する音楽ロボットを見せてくれた。今回ワインバーグはドラマーの3本目の腕となるウェアラブルなロボット・アームを開発した。
ワインバーグは「このロボットは音楽を聞き分け、人間の動作に反応する。装着したドラマーがハイハットを叩く動作をするとロボット・アームはそのリズムに合わせてライド・シンバルを叩く。ドラマーがスネアに移るとロボットはタムタムに向かう」と説明する。
この驚くべきロボットはドラマーの鳴らすビートを聞き分け、腕の動きを注視している。ロボットはドラマーの動作に反応してスティックを操り、いわば「ドラマーのグルーブ感を最大限に高める」ような補助をする。ドラマーがテンポを速めるとロボット・アームのスピードも速くなり、テンポを緩めるスピードは遅くなる。
「人間は環境を認識し反応できるウェアラブル・ロボットを装着することで能力を大幅に拡張できる。たとえばこのロボットはドラマーの3本目の腕として機能し、創造性を高めて音楽を豊かにする。ドラマーは通常では不可能な多数の楽器を同時に演奏することができるようになる」とワインバーグ教授は言う。
このロボット・アームはドラミングにユニークな要素を持ち込むことは確かだ。
このプロジェクトはもともと事故で片腕を失ったドラマーのためのロボット・アームを実現する実験から始まった。
ワインバーグのチームはドラマーに3本目の腕を装着することで音楽に画期的な変化をもたらすことができることに気づいたという。プレスリリース〔原文参照〕によると、ワインバーグたちは人間の頭脳に直結して思考によって作動するロボットの開発を計画しているという。
私としてはニール・パートのドラム演奏がコピーできるロボットの登場を期待している。
〔日本版〕Rushのドラマー、Neil Peartの発音はニール・ピアトが近い。
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(翻訳:滑川海彦@FacebookGoogle+)
(2016年2月23日 TechCrunch Japan「これからのドラマーは3本腕だ―ウェアラブル・ロボットが正確なビートを刻む」より転載)
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