861年に福岡県直方市に落下した世界最古とされる直方隕石が、10月22日と23日の2日間、5年に1度の公開を迎えた。
直方隕石は、貞観3年4月7日(861年5月19日)の夜に、武徳神社(現在の須賀神社)の境内に落下。神社境内の石碑によると、以下のように伝えられている。
境郷一帯が突然真昼の明かさにもまして光輝いたかと思うと 本社境内で激しい爆発音がおこりました 翌日 深くえぐられた土中から黒く焦げた石を掘り出し 天から飛来した石として丁寧に桐箱に納めて保存した
1981年に国立科学博物館により隕石であることが鑑定される。その後、桐箱の測定を行った結果、目撃記録を伴う世界で最も古い隕石であることが裏付けられた。
直方隕石は普段、須賀神社に安置されており、5年に1度の御神幸大祭の際に、一般に公開される。
透明のケースに納められた隕石は、ご神体と共に山車に乗せられまちなかを巡回し、分社である稲荷大社へと移動する。直方隕石は稲荷大社に一晩安置されたのち、須賀神社へと戻る。次の公開は2021年10月。(日にち未定)
桐箱に納められた直方隕石のレプリカは、『いのちのたび博物館』(福岡県北九州市)で見ることが出来る。