国立西洋美術館がユネスコの世界文化遺産に決定

トルコで開かれているユネスコの世界遺産委員会で、フランス人の建築家、ル・コルビュジエが設計した東京・上野の国立西洋美術館が世界文化遺産に登録されることが決まった。
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TOKYO, JAPAN - MAY 18: Visitors gather at the National Museum of Western Art on May 18, 2016 in Tokyo, Japan. UNESCO advisory panel has recommended the main building of the National Museum of Western Art in Tokyo and 16 other buildings designed by Le Corbusier on the list of cultural heritage sites, which will be finalized by UNESCO's World Heritage Committee in July, 2016. (Photo by Christopher Jue/Getty Images)
Christopher Jue via Getty Images

トルコのイスタンブールで開催中の国連教育科学文化機関(ユネスコ)の世界遺産委員会は7月17日、日本やフランスなど7カ国が共同推薦した国立西洋美術館本館(東京都台東区)を含むフランス人建築家、ル・コルビュジエの建築作品17件の世界文化遺産登録を決定した。

国内の世界遺産は20件目(文化遺産16件、自然遺産4件)で、東京都内では初めての世界文化遺産。16日に審議予定だったが、トルコのクーデター未遂を受け、審議を延期していた。

登録されたのは、フランスの建築家ル・コルビュジエ(1887~1965)が設計した、フランス・日本・ドイツ・スイス・ベルギー・アルゼンチン・インド7カ国にある個人邸宅や規格住宅、宗教建築、行政機関など計17作品で、複数の大陸にまたがる世界遺産は初めて。新しい建築の概念を広め、20世紀の「近代建築運動」に大きな影響を与えたことなどが、「顕著な普遍的価値がある」として評価された。

 

西洋美術館本館などが世界文化遺産に コルビュジエ作品:朝日新聞デジタルより 2016/07/17 17:28)

ル・コルビュジエはパリを拠点に活躍した建築家で、「近代建築三大巨匠のひとり」と呼ばれている。「住宅は住むための機械である」という思想のもと、鉄筋コンクリートを使った建築作品を数多く発表した。

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フランス人建築家、ル・コルビュジエ(Photo by ullstein bild via Getty Images)

西洋美術館本館は、国内唯一のコルビュジエ建築物で1959年に完成。1階部分を壁のない柱が支え、開放的な空間をつくる「ピロティ」やらせん状の回廊などが特徴だ。展示物の増加に伴い、建物外側に展示室を追加できる「無限成長美術館」構想に基づいて造られた。

コルビュジエの作品群は2009年と11年の世界遺産委では登録は見送られ、3度目の挑戦だった。

国内の世界文化遺産は15年の「明治日本の産業革命遺産」(福岡など8県)に続いて16件目。自然遺産も含めた世界遺産は国内20件目となる

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