ソニー・ピクチャーズ・エンターテインメントは12月28日、北朝鮮の金正恩第1書記の暗殺計画を描いたコメディ映画『ザ・インタビュー』が、ネット上で有料配信を開始した24日からわずか3日間で、約18億円の売り上げを達成したと発表した。ソニー・ピクチャーズがネット上で販売・レンタルを行った映画としては、史上最高のオンライン興行収入を記録したことになる。
『ザ・インタビュー』は、金正恩第1書記をインタビューすることになったアメリカ人記者たちが、CIAの任命を受けて、金正恩氏の暗殺計画を企てるというストーリー。2014年6月に予告編が公開された当初から、北朝鮮から強い反発を受けていた。
11月末には配給元のソニー・ピクチャーズが、北朝鮮の関与が指摘されるハッカー集団によるものと見られる大規模なサイバー攻撃を受けた。また、『ザ・インタビュー』を上映する映画館を攻撃すると脅迫され、一時は、映画の公開中止を余儀なくされた。
しかし、オバマ大統領が『ザ・インタビュー』の公開中止について、「どこかの独裁者に検閲を科されるような社会であってはならない」と表明したことなどから、ソニー・ピクチャーズは考えを一転。12月24日から、オリジナルサイトの他に、YouTube、Google Playストア、Xboxビデオなどでネット配信を始めた。
配信が開始された初日からYouTubeの映画売り上げランキングで1位を独占し、24日から27日までの3日間で、1500万ドル(約18億円)の売り上げを達成した。その結果、ソニー・ピクチャーズがデジタル配信した映画として、歴代1位のオンライン興行収入を記録した。また、Googleが2014年に販売した映画の中でも1位の売り上げとなった。
28日には、iTunesストアでの販売も開始され、さらなる興行収入が期待されている。
また、12月25日からはアメリカの一部の映画館でも上映が開始された。CNNによると、28日までで約280万ドル(約3億3700万円)の売り上げに達する見通しだ。
ハフィントンポスト日本版はFacebook ページでも情報発信しています。
ハフィントンポスト日本版はTwitterでも情報発信しています。@HuffPostJapan をフォロー