インドのダージリン地方にある創業155年の茶農園で採集された紅茶が、先日、同国の歴史上最高値で取引された。
インド最大のティーオークションで、日本、アメリカ、イギリスのバイヤーたちは、マカイバリ茶園自慢の有機栽培茶葉「シルバー・ティップス・インペリアル」を、1キログラムあたり1850ドル(約20万円)という史上最高値で買い付けた。
日本人バイヤーが「タイムス・オブ・インディア」紙に語ったところによると、六本木にある高級ホテル「ザ・リッツ・カールトン東京」では、この茶がポット1杯45ドル(約4900円)で供されるという。
この茶葉が高く売れた理由は、「宇宙」に関連している。マカイバリ茶園の園主ラジャ・バネジー氏は「タイムス・オブ・インディア」紙の取材に対し、「6月の夏至の直前の満月の夜、午前12時01分から午前3時までの間に、およそ500人の女性が一斉に茶葉を摘んだ」と説明している。
なぜなら、バネジー氏によれば、「満月の晩に摘み取られた茶葉は、特別に優れた茶になる。特に、今年の6月13日の満月の夜は、天体の配置が108年に一度しか訪れないユニークなものだった」からだ(同農園は、バイオダイナミック農法と呼ばれる独特な有機農法を実践している)。
日本代理店サイトによると、マカイバリ茶園の総敷地面積は670haで、東京ドームの約145倍。そのうち茶畑は3分の1(270ha)だけで、残りの3分の2(400ha)は原生林のまま残され、トラやヒョウを含む野生動物たちが生息している。敷地は4つの山と7つの村にまたがり、680人の従業員と、その家族1700人が敷地内で暮らしているという。
なお、同農園は2003年のティー・オークションでも「史上最高値」を出しており、その歴史は今回まで破られていなかった。リンク先では、「2013年摘みシルバーニードルズ」を7500円から1万5000円で購入することができる。
以下の写真は、この茶園で働く人々の姿を紹介している。
インドの西ベンガル州カーシオン地区にあるマカイバリ茶園で茶葉を摘む従業員たち。2014年9月8日撮影。
マカイバリ茶園で茶葉を摘む女性。
摘んだ茶葉を背負いカゴで運ぶ従業員たち。
マカイバリ茶園の工場を外から見る。
マカイバリ茶園の工場で撮影。
マカイバリ茶園の工場で撮影。
マカイバリ茶園の工場で、写真撮影のために取り上げた茶葉。
棚に静置して水分量を調整する、萎凋(いちょう)と呼ばれる工程。
シャベルで石炭をすくう労働者。
工場の階段下にこぼれ落ちた茶葉を、女性労働者が箒で集める。
工場の袋詰め部門で、スコップを使って茶葉を袋に入れる労働者。
テイスティングのため並べられた各種の高級茶。
Sanjit Das / Bloomberg / Getty Images
[Chalrotte Alfred(English) 日本語版:水書健司、合原弘子/ガリレオ]
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