世界各国で人気を誇る恋愛リアリティー番組「The Bachelor(バチェラー)」のベトナム版で、前例のない出来事が起こった。参加女性の一人が、競争相手である女性に恋し、告白したのだ。
「バチェラー」は、容姿端麗・高学歴・高収入な一人の独身男性(バチェラー)が、数十人の女性たちから将来のパートナーを選ぶリアリティーショー。各話の最後にはバチェラーが選んだ女性のみにバラを渡す「ローズセレモニー」が行われ、そこでバラを受け取れないと脱落となる。そして、最終話までバチェラーが運命の相手となる一人の女性に、最後のバラを渡し、結ばれるという仕組みだ。
番組内では、バチェラーを奪い合う女性たちの戦いが過熱することもしばしば。しかし、公営テレビ局「HTV7」が放送しているベトナム版では、女性参加者がバチェラーではなく、競争相手の女性の一人に恋をしてしまった。
ローズセレモニーで、女性参加者であるミン・トゥさんは目に涙を浮かべながら、バチェラーにこう話した。
「私は、『愛』を見つけるためにここに来ました。そして、ここで私にとっての『愛』を見つけました。でもそれはあなた(バチェラー)に対してのものではありません」
そして、バチェラーではなく女性参加者のトゥック・ヌーさんの元へと歩き始めた。2人はその場で抱き合い、ミンさんは「一緒に帰ろう」とトゥックさんに尋ねた。トゥックさんはその想いに応え、バチェラーにこう伝えた。
「ごめんなさい。あなたは、私を特別な気持ちにしてくれた。だいぶ長い間、そんな気持ちになってなかったから、これだけは伝えたい」
それに対し、バチェラーは「帰ったら後悔すると思うし、このバラを他の人には渡さない」と話して引き止めたものの、トゥックさんはバラを返し、ミンさんと共にその場を去っていった。
NextSharkによると、30カ国で製作されている「バチェラー」の中で、このような出来事が起こったのは初めてだが、この2人の女性の関係はその後すぐ終わってしまうこととなる。ローズセレモニーを去った後、ミンさんの気持ちが変わり、やはりバチェラーからのバラを受け取ることにしたのだ。
その決断をする場面は入っていないものの、YouTubeにはミンさんが参加仲間に自分の気持ちを吐露するシーンの動画がアップされている。
ハフポストUS版の記事を翻訳・編集しました。