アフガニスタンの首都カブールの空港で12月7日、銃撃され亡くなったNGO「ペシャワール会」現地代表・中村哲さんの追悼式が行われた。式典では、ガニ大統領が軍兵士らと並んでアフガン国旗に覆われた中村さんの棺を担ぎ、多くの功績を残した中村さんを偲んだ。
中村さんの遺体は家族とともに帰国の途につき、NHKニュースによると、8日午後には日本に到着する予定だ。
<ガニ大統領のTwitterには、追悼式を撮影した動画も投稿された>
中村さんは12月4日、アフガニスタン東部で車で移動中、武装集団に襲われ殺害された。アフガン人運転手や護衛の5人も亡くなった。
アフガニスタンで飲料水・灌漑(かんがい)用の井戸事業を始め、農村復興のため大がかりな水利事業に携わってきた中村さん。
長年の功績を称え、2018年2月にはガニ大統領から国家勲章が贈られた。
同年2月28日発行の朝日新聞によると、ガニ大統領は、中村さんが執筆した灌漑方式の教科書を読了し、「探し求めていた答えをやっと見つけた。アフガン復興のかぎだ」と語ったという。
中村さんの活動はアフガニスタン国内でも高く評価され、現地でも追悼の集会が開かれるなど、悲しみが広がっている。