テスラはこれまで、新型クロスオーバー電気自動車「モデルX」の発売延期につながるいくつものトラブルに見舞われてきたが、どうやら問題は片付きつつあるようだ。イーロン・マスクCEOは、モデルXの納車が2015年の第3四半期後半、つまり9月から10月頃になる事を、米カリフォルニア州で先日行われた同社の2015年年次株主総会で明らかにした。
2012年2月にモデルXが発表された当時、納車時期は2013年後半を目安とし、2014年には年間1万~1万5,000台が生産される予定としていたが、それから今日に至るまで、発売は先へ先へと延期されてきた。その理由は明らかにされていないものの、ファルコンウィング・ドアに関わる部分に生じた不具合はその1つと言われていた。のちにマスク氏はドアに実際に不具合があったと述べるも、2014年5月時点で納車は2015年の第2四半期に開始すると発表。しかし2014年後半には、2015年の第3四半期の納品を目指すとしていた。
先日の発表でマスク氏は、「恐らくあと3~4カ月でモデルXの納車が開始できる」と語り、現在は最終段階に入って着々と準備が進み、セダンタイプの「モデルS」よりもきっと素晴らしいSUV車になると述べている。また、現在テスラのエンジニアは、ファルコンウィング・ドアやリアシート、その他ごく僅かな「気づかれないような部分」の改善に取り組んでいるとのこと。市販車の製造は目前に迫っており、「今はモデルXの最終的なニュアンス調整に専念している」とも述べている。同氏の一連の発言は、リンク先のビデオの21分45秒辺りから始まる。
マスク氏はこの会合で、モデルSのバッテリー交換についても言及している。同氏はどうやらこの案を取りやめにしようと思っているようで、バッテリー交換は「将来的に発展させる価値はない」と語っている。ということは、モデルXが発売になっても、バッテリー交換プランが導入されることはなさそうだ。
翻訳:日本映像翻訳アカデミー
(2015年6月15日Autoblog日本版「テスラの新型クロスオーバーEV「モデルX」が遂に今年9月頃に発売へ」より転載)