天空の城「竹田城」の一本松、 観光客急増で枯れる

市の担当者「観光と自然の両立へ」
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竹田城跡の「一本松」(2014年10月10日撮影)
安藤健二

「天空の城」として人気を集める竹田城跡(兵庫県朝来市)のシンボル的な存在だった「一本松」と呼ばれるアカマツが枯れていたことが分かった。9月1日、ハフポスト日本版の取材に朝来市文化財課の担当者が明かした。

担当者によると8月28日、樹木医が検査したところ枯死していることが確認されたという。

一本松は城跡の「南千畳」と呼ばれる場所にあり、城跡のシンボル的存在だった。城下町を一望できる撮影スポットだったため、周囲を歩く観光客も多く、幹周辺の土が踏み固められてしまったため、衰弱していたという。6月から周辺の見学通路を立ち入り禁止にしており、2018年1〜2月の冬季閉山中に伐採する方針だ。

担当者は「城跡内には他にも樹勢が衰えた木が多いため、枯れないように見学通路を再考して、観光と自然が両立できるようにしたい」と話している。

神戸新聞によると、樹齢は推定100年以上、高さ約15メートル。石垣の上にそびえる姿は麓からもよく見えた。しかし、雲海などの人気で急増した観光客が周辺を踏み歩き、2011年ごろから地表の草が失われて土壌が露出。根もむき出しになって樹勢が衰えていたという。