関東から西では、週末は、暑さが一段とレベルアップしそう。最高気温は35度以上と、「猛暑日」の所も。急に真夏の暑さが続くので、熱中症には「厳重警戒」。
体温並みの暑さ どうして?
関東から九州では、梅雨らしいお天気が続いていますが、この週末は「真夏のリハーサル」になるでしょう。7月に入ると、梅雨前線はいったん北上して、夏の高気圧に覆われるので、暑さが一段とレベルアップしそうです。
今回のポイントは2つ。今までよりも「一段と暑くなる」ことと、暑さが「続く」ことです。
予想最高気温を、詳しくみてみますと...全国で一番暑くなるのが甲府で、3日の気温は、36度まで上がるでしょう。まるで、体温並みの気温が予想されていて、熱中症には危険なレベルです。
【誰かに話したくなる 豆知識】
どうして、甲府がこんなに暑くなるのか、といいますと...理由は、地形です。山梨県は、日本一の山である「富士山」以外にも、高い山に囲まれています。甲府盆地の西側には、日本で2番目に高い「北岳」を含む南アルプスもそびえているのです。これらの高い山を、空気が越える際、一段と暑い空気になって、甲府に吹き降りるからなのです。
真夏の暑さ 注意点は?
そして、今回は、暑さが「続く」のもポイントということで、甲府では2日から、「猛暑日(最高気温35度以上)」が続く可能性があります。甲府だけでなく、熊谷も2日と3日は、連日35度の予想です。どちらも、暑くなる所で有名ですが、今年もいよいよ、猛暑日が続くシーズンがやってきたということですね。
他の所でも、土曜日頃から「真夏日(最高気温30度以上)」の続く所が多いでしょう。東京は、1日から、連日30度以上の予想です。東京では、今年に入ってすでに4回真夏日(最高気温30度以上)になっていますが、これまでは、真夏日になっても、長続きしませんでした。また、今回は、西日本でも暑さが続きそうです。最高気温は、高松では1日から32度~34度、京都は2日から33~34度でしょう。
真夏日の地点が増えたり、真夏日が続いたりするので、特に注意が必要なのが熱中症。2013年には、関東甲信地方で、過去4番目に早い梅雨明けとなり、7月7日から7月14日まで連日、熱中症の搬送者数が1000人を超える事態に至りました。真夏の暑さに、まだ体が慣れていない時期ですので、この週末も、熱中症の危険が高まり、熱中症の搬送者数が、グンと多くなる恐れがあります。
なるべく涼しく過ごせるよう、今のうちからエアコンを掃除したり、清涼グッズや飲み物を用意するなど、対策を心掛けて下さい。梅雨の晴れ間で、外での行楽やレジャーを予定している方は、涼しい所で休む計画を組み入れるなど、十分な注意が必要です。
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望月 圭子
気象予報士
福島県会津生まれ。
東京での大学生活を経て、テレビ山梨のアナウンサーに。
ニュースや中継、県政番組、音楽番組、グルメコーナーなど、幅広く経験しました。
フリーに転身後、大好きな気象を学び、気象予報士の資格を取得。
『OAに強い気象予報士』として
テレビ山梨「ニュースの星」気象キャスターや
NHKラジオ「ジャーナル」気象キャスターを務め、
フジテレビで気象の解説をしたり、
文化放送やニッポン放送、JFNなどでも、天気を伝えてきました。
現在は、テレビやラジオの天気原稿を書いたり、
新聞の天気概況も担当しています。
「どう伝えるか」ではなく
「あなたに、どう伝わるか」を大切にしながら
日々の天気を伝えている私が、
『あなたのお抱え気象予報士』になれれば、幸いです。