ギリシャ中部のテオペトラ洞窟で見つかった遺骨から、9,000年前のティーンエイジャーの顔が再現された。
このティーンエイジャーは女性で、彼女が文明の夜明けとも言える時代に生きていたことから、「Avgi」(「夜明け」を意味する)と名付けられた。
今回、アテネ大学で歯科矯正学を専門とするマノリス・パパグリゴラキス氏をリーダーとする専門家チームが、CTスキャンと3Dプリンターを駆使して、骨格をもとにこの女性の顔を再現。紀元前7,000年頃の中石器時代の人々がどのような顔をしていたのかが明らかになった。
パパグリゴラキス氏は、「彼女の年齢は、もし、長骨の成長度合から判断するとしたら15歳前後です。しかし、私たちは、歯のパノラマX線写真から、18歳前後と判断しています」と語る。
調査によれば、Avgiは貧血気味で、臀部と関節に問題を抱えていたようだ。Avgiはこれが原因で動くことができず、若くして亡くなってしまったのかもしれない。
「おそらくAvgiは持病が原因で亡くなったのでしょう。彼女は臼蓋窩(大腿骨上部のボール状の骨と接する部分)に問題がありました。臀部にこのような症状を抱えている状態では自由に動くことができません。洞窟で発見されたのはそのためでしょう」とパパグリゴラキス氏は語っている。
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