山本太郎氏「新党ひとりひとり」を結成 衆院鹿児島2区補選に参戦

山本太郎参院議員が「新党ひとりひとり」を結党したことを発表した。まずは徳田毅氏の議員辞職に伴う衆院鹿児島2区補欠選挙(4月15日告示、4月27日投開票)で、独自候補者を擁立する。

山本太郎参院議員は3月18日、鹿児島市内で記者会見し、「新党ひとりひとり」の結党を発表した。まずは徳田毅氏の議員辞職に伴う衆院鹿児島2区補欠選挙(4月15日告示、4月27日投開票)で、独自候補者を擁立するという。

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山本氏はこれまで、「新党 今はひとり」という政治団体で活動してきたが、今回これを解散し、「新党ひとりひとり」を立ち上げる考えを表明。党名は、「一人一人が力を合わせて、不条理をひっくり返していく」という意味を込めて名付けたという。山本氏は新党について、党員から党費を徴収しないことや、各種団体からの政治献金を受けないことなどを明らかにした。

山本氏が新党を結成し同補選に参戦した背景には、鹿児島県の薩摩川内市にある九州電力・川内原子力発電所の再稼働問題がある。原子力規制委員会は3月13日、新規制基準での適合審査について、川内原発を優先して行うとした。審査に合格すれば、2013年9月に国内の原発が全停止して以降、初めての再稼働となる可能性がある。

山本氏は、「川内原発の再稼働を止めなければ、他の原発がどんどん再稼働することになる。ここ鹿児島で再稼働を止めることが、どれだけ大きな力を持つかを、皆さんよくお分かりだと思う」と危機感を訴えた。今後、新党ひとりひとりでは3月28日までに、川内原発再稼働に反対する県内在住者を中心に、立候補者を公募する。その後、山本氏が自ら面談したうえで4月1日に発表するという。

同補選には、自民党の金子万寿夫・元鹿児島県議会議長(67)、共産党の三島照・党奄美地区副委員長(72)のほか、民主党などが支援する無所属の打越明司・前衆院議員(55)が立候補を表明している。

山本氏は衆院鹿児島2区での戦いについて「非常に厳しい」として、「山本太郎は今、政界でサンドバックのような状態ですから、精神的にタフな方でなくてはならない。公募という形で手を上げていただきたい」と述べた。

なお、新党ひとりひとりでは同補選のあとも、反原発だけでなく、TPP反対や消費増税反対などの政策を掲げ、全国各地で行われる選挙戦を戦うという。

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