参院議院運営委員会は11月8日の理事会で、秋の園遊会で天皇陛下に手紙を手渡した無所属の山本太郎参院議員に、皇室行事への出席を禁止する処分を正式に決めた。山崎正昭参院議長は山本氏に厳重注意した上で、同日午後処分を言い渡すという。時事ドットコムなどが報じた。
山本氏に対する処分内容は、(1)山崎参院議長による厳重注意、(2)議員任期中の皇室行事への参加を認めない、など。いずれも正規のルールに基づかない異例の処分。国会法で定められていないため、同法で議長に与えられている「秩序保持権」を根拠にしたと47NEWSは報じている。
今後、園遊会や新年祝賀の儀などの招待名簿に山本氏の名前は掲載されない。
皇室行事への参加不許可に関しては、宮内庁の依頼を基に参院事務局が作成する招待名簿に山本氏の氏名を掲載しないようにする。園遊会のほか、新年祝賀の儀や天皇誕生日の宴会の儀などが対象。原則として山本氏の6年間の任期中、処分は続く。
(時事ドットコム「皇室行事参加を認めず=議長が厳重注意-山本議員処分・参院」2013/11/08 11:02)
議員の懲罰には、国会法で「戒告」「陳謝」「一定期間の登院停止」「除名」が定められているほか、辞職勧告を決議することができる。 NHKニュースによると、山本氏の処分をめぐっては、各党で意見が分かれていた。
山本太郎参議院議員が秋の園遊会の会場で天皇陛下に手紙を手渡したことを巡っては、参議院議院運営委員会の理事会が処分の内容を検討しており、自民党から議員辞職や懲罰などを求める声が上がっている一方で、共産党は懲罰までは必要ないと主張しています。
(NHKニュース 「山本太郎議員は皇室行事参加禁止へ」2013/11/8 4:14)
山本氏の処分については、参院議員運営委員会の理事会で7日も協議された。しかし、事前に内容が報じられ、自民党内の一部が態度を硬化させたため、結論が持ち越しとなっていた。
自民党は山崎正昭参院議長が厳重注意した上で、皇室行事への出席自粛を求める案を野党側に提示する方針を固めていたが、処分内容の報道が先行し、自民党内の一部が態度を硬化させたため、仕切り直しとなった。
(MSN産経ニュース 「自民の「厳重注意」処分案、事前に漏れ結論持ち越し」2013/11/7 19:17)
山崎議長は8日午後、山本氏に処分を言い渡し、来週の参議院本会議で報告して議事録に残すという。
山本氏は記者団に対し、次のように述べ、議員辞職は否定した。
山本氏は記者団に「自分自身の思慮深さが足りなかったの一言に尽きる」と述べた上で、今後については「これから参院議員として取り返していくしかない」と話した。
(朝日新聞デジタル 「参院議長、山本太郎氏を厳重注意 『参院の品位落とす』」 2013/11/8 13:21)
※山本参院議員に対する異例の処分について、どう思われますか。みなさまのご意見お聞かせください。
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※内容を追加し、アップデートしました。(2013/11/8 21:38)
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