貴乃花一門、貴乃花親方が「返上します」と要望 名称変更へ

「貴乃花の名前を降ろさせていただきたい」
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日本相撲協会の理事会が開かれている東京・両国国技館に入る貴乃花親方(元横綱)=3月29日、東京都墨田区
時事通信社

大相撲の貴乃花一門が、貴乃花の看板を外し、一門の名称を変更することになったとスポニチなどが報じた。4月上旬に一門内の親方衆に申し出ていた名称変更が了承された形だ。

今後、自身が一門に残るかは明言しておらず、日刊スポーツの取材に対して「本当にゼロからなので、私個人で明言できる立場にない」「けっして上から目線ではなく、下からやらせていただきますということです。他の親方の意向もあるので」と話した。

どうしてそうなった?

貴乃花親方は、2017年10月に弟子の貴ノ岩が横綱の日馬富士(当時)に暴行を受けた事件を協会に報告しなかったなどとして、2018年1月に協会理事を解任された

その後、2月の理事候補選挙に出馬したが落選。協会との対立を深めていた。

貴乃花親方は3月、傷害事件に対する協会の対応を不服として内閣府に告発状を提出した。しかし、春場所中に弟子の貴公俊が暴行問題を起こすと、告発を撤回した。

3月の理事会では、貴公俊の監督責任と春場所の勤務態度などを理由に、2階級降格処分に。協会の序列では、最下位の「平年寄」になった。

こうした一連の流れを受けて、貴乃花親方は4月、一門の親方衆に「貴乃花の名前を降ろさせていただきたい」と申し入れ、了承された。

産経ニュースによれば、一門のある親方は「ご本人が言っているので受け入れる。謝罪の意味やゼロからのスタートという思いではないか。ばらばらになるのではない」と語ったという。

貴乃花一門とは

一門の前身の貴乃花グループは2010年に結成。当時、貴乃花親方は協会の理事選に立候補するため、支持者の阿武松親方ら6人と二所ノ関一門から独立した。その後、2014年に協会から正式に一門として承認された。

同一門には貴乃花部屋の他、阿武松、千賀ノ浦、大嶽、立浪の各部屋が所属している