今の時期は、ちょうど「イード・アル=アドハー」と呼ばれるイスラム教の世界的な祝祭期間にあたり、本来は豪勢な食事を楽しむ時期なのだが、シリアの首都ダマスカス周辺にある農業地帯グータなど、多くの地域が現在も砲撃にさらされている。
イスラム教では通常、正式なやり方で屠殺された肉(ハラル)以外を食べることは禁止されているが、英国放送協会(BBC)の報道によれば、現在シリアの一部の地域では、食糧供給と援助がほぼ存在しない状態になっているという。同様のファトワは、ダマスカスの南、アル=ヤルムークにあるパレスチナ人難民キャンプでも出されたことがある。
国際社会による介入活動が滞り、シリアでは今も悲惨な状況が続いている。現在までの公式な死亡者数はわかっていないが、7月の時点で死者は10万人を超えている。シリア政府軍と反体制派の双方による残虐行為が、殺伐とした紛争の様子を表している。
[(English) 日本語版:ガリレオ]