セーブ・ザ・チルドレンは、現地の人道支援パートナー団体の協力を得ながら、シリア国内の子どもたちへの支援を続けている。シリアのアレッポ東部で活動するパートナー団体によると、がれきの中から救助されたり、病院で手当てを受けたりしている死傷者の約半数は子どもだという。
医師たちは昼夜を問わず働いているが、人工呼吸器、麻酔薬、抗生物質を含む基本的な医薬品や医療装置が絶対的に不足しており、子どもたちは病院に運ばれても、そのまま亡くなるケースが後を絶たない。また、道が封鎖されているため、他の病院への移送もできない状況だ。
ある病院では、9月24日の一日に手当てをした負傷者の43%は、子どもだった。包囲下のある病院の医師は、24日に運び込まれた67人の患者のうち、子どもは29人で、そのうちの5人は、十分な数の人工呼吸器がなかったため死亡したと証言している。
「私たちが働く野外病院は、怪我人や死傷者でいっぱいで、その大半は、女性と子どもです。患者は床に寝かされ、人工呼吸器が足りず、新たな患者を救うために、別の患者が付けているものを外さなければならない状態です。医薬品と医療機器が絶対的に不足しており、医療スタッフは日々、能力の限界を越えて働いているのです。」と、同医師は語る。
2016年8月、爆撃を受けたアレッポの学校
援助機関の推定では、今年6月に最初の包囲攻撃が始まって以降、アレッポ東部には少なくとも10万人の子どもたちが閉じ込められていると考えられている。
セーブ・ザ・チルドレンのシリア事業ディレクター、ソニア・クシュは、「今、私たちは、アレッポの子どもたちに対して、すさまじい残虐行為が繰り返されているのを目撃しています。アレッポ、そしてシリア全土の子どもたちを守ることができなければ、国際社会は今後数十年にわたり、その因果に悩まされることになるでしょう。」と警告する。
セーブ・ザ・チルドレンのシリア難民支援活動