■世界一周!郷土菓子レッスンの旅 in アルゼンチン
こんにちは! 2016年から世界の郷土菓子を巡る旅に出た、"旅するパティシエ"鈴木あやです。
目標は、「国と国、人と人とをつなぐスイーツ・ストーリーテラー」になること。世界中で現地の人々から郷土菓子レッスンを受けながら、レシピだけでなく歴史・文化・暮らしと、立体的にその地域の魅力を発信していきます。
......さて、そんな"旅するパティシエ"ですが、前回はパラグアイでの郷土菓子レッスンの様子をレポートしました。
そして3回目となる今回は、【アルゼンチンの郷土菓子】ストーリーをお届けします!
■アルゼンチンって、どんな国??
南米大陸の最南端に位置し、ラテンアメリカではブラジルに次いで2番目に広い国土面積を誇る、アルゼンチン共和国。
人口の95%以上をスペイン・イタリア・ドイツ・フランスなどのヨーロッパ系アルゼンチン人が占める移民大国です。
そしてそれを象徴するのが、首都・ブエノスアイレス。ヨーロッパからの移民たちは祖国に思いを馳せながら、4世紀以上かけてヨーロッパの街並みを築き、そしていつしかブエノスアイレスは"南米のパリ"と称されるようになりました。
■アルゼンチンならではの郷土菓子って??
ボリビア、パラグアイなどと同様に、旧宗主国がスペインのため、食事はもちろんのこと郷土菓子も、「アルファフォレス (Alfajores)」をはじめスペイン由来のものが非常に多い国。
ただし他の南米諸国と違うのは、スペインに限らず、ヨーロッパ系移民が圧倒的な人口比率を占める国であることから、イタリアのパスタやピザ、ドイツのパンなど、ヨーロッパ各地の食文化が融合し、そして根付いています。
■初の海外KitchHike!いざ、ブエノスアイレスのCOOKの元へ♪
そんなアルゼンチンに降り立った私、旅するパティシエ。
これまでは現地のパティスリーやベーカリーへの飛び込み取材をしてきたけど、「一般家庭では、郷土菓子ってどんなポジションなの?」「そもそも郷土菓子を食べるのは一般的なこと?」...という実際のトコロが気になって、初の海外KitchHikeに挑戦することに。
首都・ブエノスアイレス在住のアルゼンチン人COOK・ペフェン(Pehuen)さんのお宅を訪ねました!
今回は取材ということもあって特別に、掲載メニューにはないアルゼンチンの郷土菓子も、事前にメールでリクエスト。
そしていざ、レティーロ地区にあるブエノスアイレス最大規模の駅「レティーロ駅」から出発!
電車に揺られること約30分......ブエノスアイレス北部の「ヴィセンテ・ロペス駅」に到着しました。 地球の裏側で「はじめまして~」と現地の方のお宅にお邪魔するのは、さすがにちょっと緊張でしたが......
わざわざ駅まで迎えに来てくれた、イタリア系アルゼンチン人のペフェンさん! 物静かなジェントルマンに、ほっとひと安心です♪
■その正体は、アルゼンチンのスイーツ男子!?
ペフェンさんの住むヴィセンテ・ロペスという地域は、閑静な住宅街。これも一つのKitchHikeならではの体験と、普通なら来ることはまずないであろう、ブエノスアイレスのベッドタウンの雰囲気を楽しみます。
そんな私を他所に、そそくさと自宅に案内してくれたペフェンさん。スタンバイは万全で、着席するや否や早速、郷土菓子レッスンがスタート!
次から次へとアルゼンチンの郷土菓子を紹介してくれるペフェンさん。日本だけでなく、まさかアルゼンチンにもスイーツ男子がいたなんて!......と、その情報量に圧倒されます。
どうしてこんなに詳しいのだろう?と、不思議に思い質問してみたところ、彼のおばあさんの影響によるところが大きいのだとか。
お菓子作りが大得意だったおばあさん。幼い頃から親しんできたおばあさんの手作りのお菓子は、ペフェンさんにとって忘れられない、思い出の味。
おばあさんはすでに他界されてしまったそうですが、遺してくれた数々の貴重なレシピは、今でもペフェンさんのバイブルなのだとか。
なるほど、驚くほど熱のこもった郷土菓子の解説をしてくれると思ったら、単なるスイーツ好きというわけではなく、そんなファミリー・ヒストリーがあったのです。
後編では、郷土菓子の紹介だけでなく、一般家庭での食べ方など、アルゼンチンの郷土菓子の"実際のトコロ"をお届けします♪
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