2021年のスーパーボウルをテレビで見ていた人は、フィールドで起きたハプニングを見逃したかもしれない。
試合の途中でストリーカー(服を脱いで、公共の場を走る人)がフィールドに侵入し、エンドゾーンまで走り抜けたのだ。
ピンクのボディスーツとパンツ姿の人物が現れたのは第4クォーター残り5分3秒、タンパベイ・バッカニアーズが、カンザスシティ・チーフスを31ー9と大きくリードしていた時だ。
この人物はフィールドに侵入した後に、2人のセキュリティガードをスピンでかわし、エンドゾーンまで走り抜けた。そしてエンドゾーンでセキュリティガードと警察に取り押さえられた。
フィールドにストリーカーがいる!すごいスピンの動きだ!
チーフスより先に、ストリーカーがエンドゾーンに到達した
この侵入により試合は一時停止になった。
侵入騒ぎの大部分は、生中継の映像でカットされた。しかし、侵入者を選手に見立てたラジオ中継のケヴィン・ハーラン氏の実況が、注目を集めた。
「彼は真ん中を走り抜けています。40ヤードに到達した、両手を突き上げて勝利を確信している。パンツが下がっている、パンツを引き上げるんだ!パンツを上げて!」
「30ヤードで追いかけられている。セキュリティガードのタックルをかわして20ヤードまで来た。10ヤードとの間だ。5ヤードだ!滑り込んだ!そしてゴールラインで人が集まってきた」
「反対側では腰に手を当てた選手たちが、彼の方を見ている。頭を振って『一体ぜんたいなぜ、彼はこのスーパーボウルにいるんだ?』という顔をしている」と、ハーラン氏は迫真の実況をしている。
ストリーキングはアメリカのスポーツイベントで過去に何度も起きていて、大抵の場合は中継でカットされてきた。
今回フィールドに侵入した人物の身元はまだわかっていないが、ESPNレポーターのジャンナ・ライネ氏は試合前に、バッカニアーズのユニフォームを来た人物が「余っているチケットをくれたら、第4クオーターでストリークします」と書いたサインを掲げる写真を投稿していた。
試合はそのままバッカニアーズが31-9ででチーフスに勝利し、18年ぶり2回目の優勝を果たした。
ハフポストUS版の記事を翻訳・加筆しました。(翻訳・加筆:安田聡子 @satokoysd)