静岡市で4月8日に開かれた大相撲の春巡業「富士山静岡場所」で、「ちびっこ相撲」に参加予定だった小学生の女の子が、日本相撲協会からの事前要請で土俵に上がれなかったことを朝日新聞デジタルなどが報じた。
ちびっこ相撲は、力士が土俵で子どもに稽古をつけるイベント。朝日新聞デジタルによると、4日に協会の荒磯親方(元幕内玉飛鳥)から電話で「女の子は遠慮してもらいたい」と、地元有志らでつくる実行委員会に連絡があったという。
協会から女児の参加を控えるよう連絡があった4日は、京都府舞鶴市での巡業で、土俵上であいさつ中に倒れ多々見良三市長の心臓マッサージなど、救助にあたっていた看護師の女性たちに土俵から降りるよう、同協会がアナウンスしていた。
静岡新聞によると、例年は女児も参加を許され、3年前の富士山静岡場所では女児が力士の稽古を受けていた。今年も静岡市と焼津市の相撲連盟に加入する女児5人前後が参加予定だったが、協会の要請を受けて当日は男児のみの参加となったという。
日刊スポーツによると、協会広報部の担当者の話として、「男子に比べ、女子のけがが目立つと保護者や主催団体から意見が寄せられた。安全面を考慮した」との理由から2018年3月から男児のみにしたと説明しているという。静岡県相撲連盟は「急に参加できなくなりがっかりしていた子もいた。次回は上げてほしい」と語っているという。