仕事を辞めて1年間の中国留学! 30歳を過ぎて、海外を目指すという選択

仕事を通して日中関係がより良くなるよう、微力ながら関わっていけたらいいなぁと思っています。

中国ライターのchanaです。

早いもので上海に暮らし始めて1年が経ち、この度日本へ本帰国することが決まりました。

最後の記事となる今回は私の経験を語ることで、「海外で働いてみたい」「留学したい」と考える方が一歩を踏み出すための応援になればと思います。

仕事を辞めて留学するということ

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仕事を辞めるのは、誰でも勇気が要りますよね。仕事内容や会社に対して特に不満もないのであれば、なおさらのこと。

私もずっと留学への想いを抱いていましたが、担当していた仕事が好きだったし、職場環境にも恵まれていたので、会社を辞める決心が長らくつかないままでした。

会社を辞めてまで留学に行くのが正しいかどうかは、留学後の本人が決めること。そう思うからこそ、社会人の留学体験談をいくら読んでも、自分の中でうまく消化できずにいました。

でも、上海に来てから「会社を続けたかったから、辞めても復職できる制度を作ってから来た」だったり、「担当していた仕事の一部を委託契約にしてもらい、そのまま会社に所属している」という日本人女性と知り合えたことで、「会社を辞めてから留学する」という私の考え自体が、枠にとらわれていたことに気づかされました

経済のグローバル化が進むにつれ、社会人の語学留学や、キャリアアップを目的にした転職は当たり前になっていくでしょう。それに、愛社精神とスキルアップを引っ提げて、元いた会社に戻るという選択も、会社・個人双方にとって良いのではないかと思います。

留学後は視野が広がり、以前の仕事に戻る人は少ないかもしれませんが、もし留学前の辞職を決断しきれないようなら、まずは会社に相談して、互いの道を模索していくのもひとつではないでしょうか。これからは、そんな働き方がもっと増えていくように思います。

30歳を過ぎて、海外を目指すこと

上海では、「日中交流会」に参加していました。交流会の参加者は社会人ばかりで、日本人との出会いも多くありました。

日本人参加者は、現地で採用されて働いている方がほとんど。大半が日本で数年〜10年くらい働いた経験をおもちで、日本での働き方や人間関係、仕事中心の生活スタイルにストレスを感じ、留学や海外転職を選択した方々でした。

中国人は3〜5年の頻度で転職するのが一般的なので、日本人でも40歳くらいまでは就職先はいくらでもあると聞いています。現在の仕事や生活スタイル、生活環境に満足している人ばかりでした。

留学についても、年齢を気にしているのは日本人くらいでした。クラスメイトのうち5人に1人は30歳以上でしたし、みんなでランチ、夜はバーやクラブに行き、30代だろうが50代だろうが関係なく仲良くしていました。

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クラスメイトたちと、キャンパスで

私が通っていた学校には、57歳の日本人女性で、旦那さんと娘さんを日本に残して単身留学し、他の学生と同様に寮生活(二人部屋)を送っていた方もいて、留学生活をとても楽しまれているのが印象的でした。

また、クラスメイトや中国人大学生も、私と10歳以上の開きがあっても毎週気軽に遊びに誘ってくれて、色んなところに連れて行ってもらいました。

わずか1年のあいだでしたが、古くから親しい友人のように仲良くなり、距離が近く感じられたのは、年齢を越えたひとりの人間として付き合ってくれたからだと思います。

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クラスメイトのみんなで乾杯!

中国へ「留学」で行くという選択

日本語以外の言語を身につけたい、英語の次に何か言語を習得したいという人には、中国語はとてもおススメです。なぜなら、周りに、中国留学で失敗したという人の話を聞いたことがないから!

ほとんどの日本人留学生は、1年もいれば中国語の公式試験の最上級まで取得できます。取得3カ国後語目の人であれば、半年もあればすぐに喋れるようになるでしょう。

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旅行中、電車内でのひとコマ

英語留学経験者からは、「1年留学したけれど話せない」とか「TOEICなどの試験で良い点数がとれない」などとよく耳にしますが、中国語は、日本人にとって馴染みのある漢字で読み書きをし、熟語の意味も、難易度が上がれば上がるほど日本語と同じなので、実際は覚えやすいのです。発音は難しいですが、話す語順も単純かつストレートな表現が多いので、基本さえ覚えてしまえば応用は簡単です。

また、もし中国で1年間留学するのなら、都市を変えて半年ずつ行くことをおススメします。中国は都市によって人や街の雰囲気、言葉の発音も違うため、中国をよりディープに知るのにこの方法はとても良いはずです。どこの街の大学でも留学生を受け入れているので、大学寮の環境も、都市間でさほど差はないと思います。

中国での1年間は、とても長く感じました。

これは決して退屈や辛さからくるものではなく、たくさんの出会いがあり、自分が想像していた以上のものを得たからだと思っています。

中国人も留学生仲間も、自分の心に正直で真っすぐ生きている人ばかりでした。そんな彼らと共に学び遊んだ経験を通して、自身のアイデンティティや将来について改めて考えを深める、そんな1年となりました。

日本に戻ってからは、仕事を通して日中関係がより良くなるよう、微力ながら関わっていけたらいいなぁと思っています。

またどこかで会いましょう。再見!

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ライター

chana

1984年生まれ。東京家政大学造形表現学科でグラフィックやファッションデザイン、立体造形を学んだ後、大手生命保険会社に8年勤務。丸の内朝大学アジア発見クラスを受講するなどアジアに興味があり、アジアの混沌とした風景と活気ある雰囲気が好き。好きな言葉は「Nothing is impossible. Because,impossible itself says "I'm possible".」「優しさは強さから生まれる」。

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