長時間労働や強いストレスが原因でうつ病など精神疾患を発症し、労災と認められた人が、2016年度は498人に上り、過去最多となった。厚生労働省が6月30日、発表した。
2015年度の472人より26人増加。NHKニュースによると、調査が始まった1985年度以降、最多となった。そのうち過労自殺をした人は未遂を含めて84人。電通の新入社員だった高橋まつりさん(当時24歳)も含まれる。
認定の原因では、「(ひどい)嫌がらせ、いじめ、又は暴行を受けた」が74件と最も多く、「仕事内容・仕事量の(大きな)変化を生じさせる出来事があった」(63件)が続いた。「2週間以上にわたって連続勤務を行った」の47件、「1カ月に80時間以上の時間外労働を行った」の39件などが目立ち、「セクハラを受けた」は29件だった。
労災請求は1586件で、4年連続で最多を更新。2015年度に比べ、71件増えた。業種別に見て請求が最も多かったのは、「医療・福祉」で、302件。2位は「製造業」で279件だった。
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