ノロウイルスはこうして感染する。症状は?対策は?注意したい「4つの経路」

ノロウイルスの主な症状は、吐き気、おう吐、下痢、腹痛、発熱(37〜38℃)です。

内閣府政府広報は3月9日、公式X「政府広報オンライン」(@gov_online)で強い感染力を持つ「ノロウイルス」に注意するよう呼びかけました

症状は?感染経路は?

政府広報オンラインによると、ノロウイルスは小さな球形をしたウイルス。非常に強い感染力を持っており、毎年11月から2月にかけてノロウイルスによる食中毒が多発しているという。

感染から発症までの時間(潜伏期間)は24時間から48時間で、主な症状は吐き気、おう吐、下痢、腹痛、発熱(37〜38℃)。通常、これらの症状が1〜2日続いた後、治癒する。

感染しても発症しない人や、軽い風邪のような症状で済む人もいるが、持病のある人や乳幼児、高齢者などは脱水症状を起こしたり、症状が重くなったりするケースもあるので注意が必要だ。

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政府広報オンラインのホームページから(写真提供は国立感染症研究所)
顕微鏡で見たノロウイルス

ノロウイルスの主な感染経路は次の4つだ。

①経口感染

ノロウイルスに汚染された食品を加熱不十分で食べた場合に起こる。ウイルスに感染した人が調理することにより、その人の手から食べ物にウイルスが付着し、それを食べることなどによって二次的に感染する

②接触感染

感染者のふん便やおう吐物に直接触れ、手や指にノロウイルスが付着することによって感染する。感染者が排便後に十分手を洗わずに触れたトイレのドアノブなどを介しても起こる

③飛沫感染

感染者のおう吐物が床に飛散した際など、周囲にいてノロウイルスの含まれた飛沫を吸いこむことで感染する

④空気感染

感染者のふん便やおう吐物が乾燥し、付着したほこりとともに空気中を漂う。これを吸い込んで口の中にノロウイルスが侵入することで感染する

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政府広報オンラインの公式ホームページから
感染経路

症状が治ってからも排出される

ノロウイルスによる食中毒を防ぐには、丁寧な手洗いや日々の健康管理のほか、腹痛や下痢などの症状がある時は食品を扱う作業をしないことが重要だ。

食品に付着したノロウイルスは、中心温度85〜90℃・90秒以上の加熱で死滅する。調理器具は洗剤などで十分に洗浄した後、熱湯(85℃以上)で1分以上加熱するなどして消毒できる。

また、おう吐物などを処理する際は、使い捨てのマスクやガウン、手袋などを着用し、ペーパータオルでおう吐物等を乾燥する前に除去する必要がある。塩素消毒液でふき取り、ふき取ったものや手袋はビニール袋に密閉して廃棄する。

政府広報オンラインは「ノロウイルスは症状が治まってからもしばらくの間、便から排出されるため、感染を広げないように手洗いなどの予防を徹底しましょう」と呼びかけている。

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