私たちが日々使っている外来語やカタカナ語。すっかり定着した言葉もあれば、実はよく分からずに使っているという単語もあるでしょう。
外来語を他の言葉で言い換えたいときは、国立国語研究所の「外来語言い換え提案」が参考になります。
「外来語言い換え提案」は、公共の場などで使われる少し分かりにくい外来語について、言葉遣いを工夫して分かりやすい言い換えを提案するもの。国立国語研究所の外来語委員会が2003〜2006年、計4回発表し、一覧にまとめました
20年前の提案なので、一覧の中には、現在は定着している外来語もあるかもしれません。
「トラウマ」。この言葉の意味や、「日本語」で言い換えたら何というか知っていますか?
それでは見ていきましょう。
♢言い換え語
心の傷
♢用例
犯罪に巻き込まれたトラウマを軽減する仕組みとして注目されているが
♢意味説明
強いショックによって受ける、後々まで消えない心の傷
♢手引き
元来は傷を意味する語ですが、精神医学の分野で「強いショックによって心に受ける深い傷」を意味する語として使われるようになったそうです。「心の傷」と言い換えるのが最も分かりやすいですが、やや硬い場面や「トラウマに陥る」などの文脈では,「心的外傷」という言い換え語が適切になる場合もあります。
「トラウマ」をそのまま用いることにさほど問題のない場面も多いと思われますが、60歳以上では半数以上が分からない語であり、言い換えや説明付与が望まれる場合も多いそうです。
♢その他の言い換え語例
心的外傷