イギリス王室を舞台にしたNetflixのドラマ「クラウン」のダイアナ妃役などで知られるイギリスの俳優エマ・コリンさんが、脇毛を剃らずに米ファッション誌ハーパーズバザーの表紙を飾った。
表紙写真でコリンさんはMiuMiuのタンクトップとブリーフを着用。片手を頭に載せており、脇に毛が生えているのが見える。
コリンさんはこれまでも、VOGUEやGLAMOURなどの雑誌で脇毛を剃らずに表紙を飾っている。
2020年のGLAMOURのインタビューでは、交際していた人と別れた後、「剃らなければいけない」という思い込みから解放されたと語っている。
「『どうして今まで悩んでいたんだろう?大したじゃないのに』と気づきました。ただそこにあるものに過ぎない。このまま普通になり、誰も気にしなくなってほしい」
しかし、コリンさんにとって「当たり前」である脇の毛に対する不寛容さは根強く残っているようだ。
また、コリンさんは2021年にノンバイナリーであることを公表してジェンダー代名詞に女性でも男性でもない「they / them」を使用しているが、「普通の女の人は脇毛を嫌がるもの」とコリンさんを女性扱いしたり、「they」という代名詞を揶揄したりするようなコメントも投稿された。
しかし、ネガティブな意見がコリンさんの目にとまることはなさそうだ。
コリンさんはハーパーズバザーのインタビューで、ノンバイナリー公表後に直面したトランス嫌悪について語り「ソーシャルメディアに投稿されるコメントは読まない」と明かしている。
「予想以上にしんらつな批判を受けました。私たちは進歩的な社会にいると思いたいですが、実際にはどんどん後退しているのがわかります」
「私にはまったく理解できません。なぜ、自分らしくいることを理由に誰かを傷つけようとするのでしょうか?なぜ私のことをとやかく言いたがるのでしょうか?」
「私はそれは恐怖を感じているからだと思っています。絶対的な恐怖から来るのではないでしょうか」
コリンさんの写真に批判があった一方で、「自由ですごくいい」「素晴らしい俳優」と擁護する声も寄せられた。
他にも「男性の脇毛は何も言われない」と矛盾を指摘する声や、「なぜ誰かが毛を剃るかどうかを気にするのだろう」といった意見も投稿されている。
【こちらもおすすめ】
・人気俳優、脇毛を剃らずVOGUE表紙に。マドンナやガガら、「処理しない体毛」をオープンにしてきた女性たち
・カンヌ映画祭でトランスジェンダー公表の俳優が初めて女優賞を受賞「私たちはより良く変われる」
・レカぺでカジュアルブランドを着てもいい。米俳優がGAPの白シャツドレスで「ローマの休日」を現代風に表現