不動産経済研究所は1月25日、首都圏の新築分譲マンション市場動向を発表した。2023年の平均価格は、都内23区が前年比39.4%上昇の1億1483万円となり、年間で初めて1億円の大台を超えた。首都圏(東京、神奈川、千葉、埼玉)全体の平均価格は8101万円となり、5年連続の値上がりとなった。
首都圏での「億ション」販売戸数は4174戸で、前年比1683戸、67.6%の増加。1990年の3079戸を上回り、過去最多を記録した。最高額は、東京・港区で販売された旧逓信省簡易保険局庁舎跡の「三田ガーデンヒルズ」の45億円だった。
高級・高額住戸の積極供給で売り上げはアップ。販売総額は2年ぶりの2兆1000億円台となった。一方、発売戸数は前年比9.1%減の2万6886戸で、東京23区以外のエリアがいずれも減少した。
エリア別の平均価格は、神奈川県が6069万円(前年比12.2%増)、埼玉県4870万円(同7.5%減)、千葉県が4786万円(同4.0%増)にとどまった。
2024年の供給見込みは3万1000戸で、23区周辺の近郊エリアで供給拡大が予想されるという。