体重およそ90キロのブタが、引っ越しの翌日から約2週間にわたり逃走するハプニングが、アメリカ・ペンシルベニア州で起きた。
ブタは「ケヴィン・ベーコン」という名前で、名前と由来と思われる同名の俳優も反応し、瞬く間にネットの人気者に。2週間後無事に保護された。
ドローンや投げ縄の罠もかいくぐる
USA TodayやPeopleなどによると、ケヴィンが逃走したのは10月14日で、保護されたのは31日。元の飼い主が動物を飼いすぎていたため十分な世話が受けられず、ペンシルベニア州に住むランボーさん一家に引き取られた。
新しい家に引っ越したところ、その翌日にケヴィンは小屋の支柱を倒して逃走した。
ランボーさんはFacebookで専用ページ「Bring Kevin Bacon home!」(保護された後は「Kevin’s Home Adventures」に改名)を立ち上げ、地元住民に対し、ケヴィンを探すのを手伝ってほしいと呼びかけた。以降、そのページでランボーさんはケヴィン探しの様子を連日投稿し、注目を集めてきた。
ある日は、ランボーさんの農園の敷地内を移動しているのを発見したが、人間が近づいたり声をかけたりすると、ケヴィンは逃げてしまった。
その後もランボーさんとケヴィンのかくれんぼは続いた。ドローンを使ったり、投げ縄の使い方の学んだり、捜索グループを組織したり…さまざまな「罠」を連日試したが、ケヴィンは毎回それらをうまく回避し、逃走を続けたという。
俳優のケヴィン・ベーコンさんが、同名のブタの珍事に反応したのは10月28日。SNSで、ランボーさんが立ち上げたFacebookのページをシェアした。ベーコンさん自身も牧場で暮らしており、動物と共に生きる暮らしを発信してきた。
ケヴィンの今後は?
2週間後、ついにケヴィンが捕獲された時に使われたのは、安全な睡眠導入剤が入れられた、もちもちのパンだった。CBS21によると、パンを食べたケヴィンは、おとなしくランボーさんが用意したゲージの中に入っていったという。
逃走劇でネットを盛り上げたケヴィンは、今後も大事な役目を負っている。捕獲後、小屋を頑丈に作り直したランボーさんは、CBS21の取材に対し、こう話している。
「ケヴィンには今後、スターとしての一生が待っているでしょう」
「私たちは所有地を公共の農場として開放して、PTSDや不安障害、うつ病などに苦しむ子どもや大人にサービスを提供するつもりです。ケビンもそのためにここ(農場)にやってくる予定です」