「スパイス・ガールズ」メンバー、過去にマッサージ師から性的暴行を受けたと告白「侵害されたと感じた」

「スパイス・ガールズ」のメラニー・チズムさんは、自身の性被害について「このことを話し、対処し、処理するのは私にとって本当に重要なことだと思っています」と語った。
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メラニー・チズム(2012年撮影)
Samir Hussein via Getty Images

「Wannabe(ワナビー)」などのヒット曲で知られるイギリスの女性アイドルグループ「スパイス・ガールズ」のメンバーのメラニー・チズムさんが、グループの初ライブの公演前に性的暴行を受けていたと告白した。

通称「メルC」として知られるチズムさん。近日発売される予定の回顧録のプロモーション活動の一環で、ポッドキャストの番組中に明かした。

 

「話し、対処することは私にとって重要」

チズムさんの証言によると、被害に遭ったのは1997年。トルコ・イスタンブールでのコンサート前夜に、滞在先のホテルでマッサージ師から施術中に性的暴行を受けたという。

公演の数週間前からリハーサルを行い、「すべてが、これまでやりたかったこと、なりたかったことの頂点へと向かっていた」タイミングだった。パフォーマンスに集中しなければならず、自身が受けた被害を「すぐに葬り去った」という。騒ぎにしたくなかったし、それに対処する時間もありませんでした」

ただ、当時対処しなかったことで被害体験がその後何年も自身の中に埋もれていたとも打ち明けた。

当初は過去の性被害を回顧録で明かすつもりはなかったものの、執筆を進める中で被害体験が夢に出てくるようになったことから、チズムさんは著書の中で言及すると決めたという。

自身の被害について「性的暴行の中では軽度な方」としながらも、「自分を侵害され、とても脆弱で恥ずかしいと感じました。そして不安になり、これが正しいことなのか、何が起きているのかが理解できませんでした」と振り返った。「このことを話し、対処し、処理するのは私にとって本当に重要なことだと思っています」

スパイス・ガールズが解散してからの数年間、チズムさんはグループのメンバーだった頃に直面した苦悩についてオープンに語っていた。

2020年には、英紙ガーディアンのインタビューで、人気の絶頂期に摂食障害と闘い、うつ病を患っていたと明かしている。回顧録では、こうした自身のメンタルヘルスやボディイメージの悩みなどについてもつづっているという。

1994年の結成当時のスパイス・ガールズは、チズムさんのほか、メラニー・ブラウンさん、エマ・バントンさん、ジェリ・ハリウェルさん、ヴィクトリア・ベッカムさんの5人で構成。96年にデビュー曲「Wannabe」が世界的ヒットを記録するなど、90年代に世界を席巻した。2000年ごろに解散したものの、その後再結成しツアーなどを実現している。

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スパイス・ガールズのメンバーたち。左から2番目がメラニー・チズム
Brian Rasic via Getty Images

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