フランス南部を拠点に活動する環境保護団体「Extinction Rebellion Toulouse」(エクステンション・リベリオン・トゥールーズ)の環境活動家らが8月11日、ゴルフ場のホールカップをセメントで埋めた写真をTwitterに投稿した。
深刻な干ばつの影響で、フランスの広い地域で農地への給水の禁止や、水使用の制限が敷かれている。
ホールカップを埋めたのは、ゴルフ場の芝生がその対象から除外されたことへの抗議という。
投稿された写真は、ホールカップをセメントで埋めたり、芝生を掘り返してたりしているような様子が写っている。
ABCニュースによると、投稿は、ゴルフを「最も特権的なレジャー産業」と指摘。ゴルフ場の芝生への「散水による水の独占を非難するため」として、ヴィエイユ・トゥールーズとブラニャックという町のゴルフ場が抗議活動の対象となったと説明しているという。
フランス政府は住民に対し、洗車や庭の水やりなど、必要以外の水の使用を控えるよう要請。しかし、ゴルフ場の芝生に水を撒き続けることは許されており、疑問を抱いた活動家たちはこのような行動に出た。
Extinction Rebellion Toulouseは「この行動は、これらのゴルフ場の使用を直接的に阻止することを目的としており、したがってゴルフ場からの取水を実際に管理することを要求している」と訴えているという。
また、活動家たちは、これらの行動に加えて、署名活動を開始することで市民の動員を図っている。
そして、嘆願書の中で、ゴルフ場の芝生が給水禁止から除外されたことに対し、「またしても、経済的な狂気が生態学的な理由よりも優先されるのか」と訴えている。
ロイターによると、給水禁止は地方行政の裁量で実施され、現時点ではフランス西部のイル・エ・ヴィレーヌ地方だけがゴルフ場への散水を禁止しているという。
BBCによると、ゴルフ場にはいくつかの制約があり、夜間の散水は、通常の30%以下の水量で行わなければならないという。
ロアール川の一部は干上がっていると言っても過言ではない。フランスの3分の2の地域で、降雨量が85%ほど減少し、危機的状況が宣言されたと、BBCは伝えている。