映画業界内で告発が相次ぐ性暴力やハラスメントの問題を受け、日本映画監督協会は7月28日、「作品制作に伴う暴力・ハラスメントは決して許されない」とした声明を発表した。
声明は6月に理事長に就任した本木克英氏の名前で発表され、「いかなるハラスメントについても反対します」と宣言。
監督という制作現場の中心的な立場であるポジションについて、「自身の地位が内包する権力を強く自覚し、同時に健全な環境作りのためのリーダーシップをとる必要がある」と指摘した。
映画界や制作現場で、「過去にハラスメントがあったことは否めません」と認めた上で、「今後はそのようなことがないよう意識改革に努め、ハラスメントの根絶を目指します。また、制作現場におけるいかなる暴力も許さない環境作りを目指します」と宣言した。
なお、性暴力やハラスメントの被害を訴える声が広がった3月から、4カ月ほど経ってからの声明発表になった経緯については「監督の数だけ演出方法は異なり、思想・信条もそれぞれ異なります。そのため、協会内の議論には困難が伴い、長時間を要しました」と説明した。