ウィル・スミス平手打ち事件、妻ジェイダは「和解を望む」。ネット番組で「この機会を利用する」とコメント

番組のゲストには、脱毛症を揶揄され自殺で亡くなった12歳の少女の母親らも参加。ウィル・スミスさんとの関係についてもコメントした。
Open Image Modal
ジェイダ・ピンケット・スミスさん(左)とウィル・スミスさん(右)
Arturo Holmes via Getty Images

3月末のアカデミー賞授賞式で起きた、ウィル・スミスさんによる平手打ち事件からおよそ2カ月以上が経った6月1日、妻ジェイダ・ピンケット・スミスさんがネット番組で初めて事件について心境を明かした。

 

「2人の和解を望む」

ジェイダさんは、Facebook Watchで配信しているトーク番組「レッド・テーブル・トーク」で、娘と母と共に司会を務めている。現地時間6月1日に配信された最新回で、脱毛症について語るとともに、平手打ち事件について言及した。

ウィルさんは授賞式で、ジェイダさんの髪型を揶揄したプレゼンターのクリス・ロックさんの頬を壇上で平手打ち。その後放送禁止用語を使って怒鳴るなどし、大きな問題になった。

番組中に「オスカーの夜についてです」と切り出したジェイダさん。「私が最も望んでいることは、知的で有能な2人の男性が互いに癒し、話し合い、そして和解する機会を持つことです。今の世界の状況において、私たちは2人を必要としています」などと続けた。

また、ウィルさんとの関係については、「ウィルと私は過去28年間やってきたことを、これからも続けていきます。それは、人生について共に考えることです」とコメント。当時の心境やその後について、詳細に明かしはしなかった。

 

自殺した12歳の少女の母らと話し合う

ジェイダさんは、髪が抜ける脱毛症であることを2018年に公表して以来、SNSやメディアを通じて、脱毛症との向き合い方などを発信してきた。

授賞式での騒動を経て、ジェイダさんのもとには、何千もの人から脱毛症の体験が寄せられているという。

ジェイダさんは授賞式から2日後にインスタグラムを更新し、「今は癒しの季節。私はそのためにここにいるのです」とだけ、短いメッセージを投稿した。その後、公の場で発言したことはなく、今回が初めて言及とみられている

番組では、「この機会を利用して、脱毛症を抱える人には、この症状について会話する機会を提供し、脱毛症が実際にどういうものであるかを広く知らせることを選んだ」とも話した。

NBCnewsなどによると、この回にはゲストとして、脱毛症を揶揄され自殺で亡くなった12歳の少女の母親や医師らも参加。脱毛症の症状やその苦しみについて話し合った。

 

ウィル・スミスとクリス・ロックは言及せず

ウィルさんによる授賞式での平手打ちは、世界各地で生中継され、大きな問題となった。きっかけになったのはロックさんが、ジェイダさんの髪型を揶揄するジョークを口にしたことだった。これに腹を立てたウィルさんは、ステージに上がってロックさんの頬を平手打ちし、「妻の名前を口にするな」などと叫んだ。

壇上での平手打ち後、ウィルさんはアカデミー賞の主演男優賞を受賞。スピーチでは涙を流しながら謝罪した。また事件後には声明も発表し、ロックさんとアカデミー賞の主催する映画芸術科学アカデミーに公式に謝罪。同アカデミーから退会し、今後10年間の授賞式出席が禁止された。

それ以降、ウィルさんは公の場には登場しておらず、クリス・ロックさんも平手打ちについては「報酬をもらわない限り話さない」という意向を示している。