映画『ピッチ・パーフェクト』などで知られるオーストラリア出身の俳優レベル・ウィルソンさんが、過去に共演者の男性から性被害に遭っていたことを告発した。
ウィルソンさんは、Peopleのインタビューで被害を受けた当時の状況について証言した。
数年前、共演者の男性俳優がウィルソンさんを部屋に呼び出した。男性俳優は自らのズボンを下ろし、自身の友人らの前でウィルソンさんに性的行為をするよう求めてきたという。
ウィルソンさんは相手俳優の氏名や、共演した映画の作品名は明かさなかった。
「最悪で、非常に不快でした」。ウィルソンさんによると、「#MeToo」運動が広がる以前の出来事だったという。
「その後の彼らの行動は全て、私と私のキャリアを破壊しようとしているかのようでした。もしそれが#MeToo運動の後に起きていたら、私は彼らを非難することができたでしょう」
「出る価値はなかった」
俳優として活躍する前には、オーストラリアのニューサウスウェールズ大学で法学の学位を取得していたウィルソンさん。
自身が受けたセクハラ被害に関して記録を残し、代理人にも電話で連絡していたという。
だが、ウィルソンさんはその共演者との映画を途中で降板することなく、最終的に映画は完成した。
「なぜ、あんなひどい男とあの状況に留まったのか。(出演を)辞めればよかった。出る価値はありませんでした。でも同時に、『正しいことをして、プロとして映画を完成させるんだ』と思っていたんです。今なら絶対にそんなことはしません」
ウィルソンさんは、作品を製作する映画会社に苦情を申し立てた後、同様の性被害を受けて告発したのは自分だけではないと知ったと証言する。
「自分のエージェントに訴え出ることさえ大きな一歩だと考えていました。その(加害者の)男について苦情を申し立てたのは、私で4人目だと判明しました。もっとひどい目に遭った女性もいるのです」
レベル・ウィルソンさんは1980年生まれ、オーストラリア・シドニー出身。『ゴーストライダー』でハリウッドに進出。アメリカで大ヒットしたミュージカルコメディ『ピッチ・パーフェクト』シリーズで、主人公の親友であるファット・エイミー役を演じ大ブレイクした。このほか、『ナイト ミュージアム エジプト王の秘密』や『キャッツ』など多くの作品に出演している。
※ハフポストUK版の記事を翻訳・編集しました。