和菓子の「紀の国屋」廃業に衝撃広がる「泣ける」「もう食べられないなんて」

看板商品の「相国最中」や「おこじゅ」などで知られる紀の国屋。突然の廃業発表に、惜しむ声が相次いでいます。
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廃業を発表した「紀の国屋」
公式通販サイト

「相国最中(しょうこくもなか)」などで知られる和菓子の「紀の国屋」が廃業を発表したことを受け、惜しむ声が広がっている。

紀の国屋は5月16日、公式サイトやTwitterで「廃業のお知らせ」と題する文書を発表。

「誠に勝手ながら、弊社は本日5月16日をもちまして廃業させていただくこととなりました」と報告した。

同社の創業は1948年で、今年で75年目となる。

「70年以上に渡ってお菓子の美味しさを追及(追求)し、多くのお客様に支えていただきましたが、力が至らず残念な結果となってしまいました。紀の国屋のお菓子を愛してくださった皆様には大変申し訳ない気持ちでいっぱいです」

「紀の国屋を長らくご支援・ご愛顧いただきましたことに厚く御礼申し上げますとともに、皆様の今後ますますのご健勝をお祈り申し上げます」

 

紀の国屋は東京・多摩地域を中心に、新宿や川崎、海老名で計23店舗を展開していた。

同社で一番人気の看板商品が「相国最中」だ。

公式サイトによると、「相国」は中国の宰相を意味し、「お菓子の中の最高位を目指して名づけました」という。

味は粒あんと栗あんの2種類。粒あんは、北海道産の大納言小豆を使用したあんこに、求肥もちを合わせている。栗あんで使っている白あんには、砕いた栗を加えている。

トラ模様のどら焼き「おこじゅ」も人気商品の一つ。おこじゅとは「三時のおやつ」という意味で、皮には黒蜜と蜂蜜を使用している。

定番商品のほかにも、桜餅や柏餅、いちご大福といった和菓子も季節に合わせて販売していた。

「とても寂しい」「泣ける」「もう食べられないなんて」「いつかまた食べられる日が来ないかな...」

時には里帰りの手土産に。時には頑張った自分へのご褒美に...。

様々なシーンで商品を口にする人たちに、しみじみとした味わいと安らぎを届けてきた和菓子メーカーの突然の廃業報告。ネット上では驚きと悲しみの声が広がっている。