「ウクライナ支援国」リストに日本含まれず ⇒ 追加される。在日大使館「日本に感謝」と新たな動画をシェア

元の動画に対し、国会議員から「これはダメだ。現地の日本大使館を通じてウクライナ外務省に申し入れ中」などと異議を唱える声が上がっていた。
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在日ウクライナ大使館のツイート
Twitter

ウクライナ政府が各国からの支援に感謝する目的で公開していた動画をめぐり、在日ウクライナ大使館は4月27日、動画で表示される支援国に「日本」が追加された新たな動画をTwitterでシェアした。

25日に公開された元の動画では、画面に流れる国名の中に「日本」が含まれていないとして、国会議員などから異議を唱える声が上がっていた。

 

何があったのか?

ウクライナ外務省は25日、「このような困難な時期に、援助と揺るぎない支援をしてくれた私たちのパートナーに心から感謝しています」とつづり、約30秒間の動画を投稿

ウクライナ外務省に先立ち、同国の国防省も同じ動画をTwitterで投稿していた。

映像では、攻撃で甚大な被害を受けたとみられるアパートの一室で、軍服を着た女性が立つ様子が写っている。

「私たちの友情は私たちの勝利です」などのセリフが流れ、アメリカやカナダ、スペイン、イタリアなど31の国名が表示される。列挙された国の中に日本は含まれていなかった。

これに対し、一部の国会議員から異議を唱える声が上がっていた。

自民党の佐藤正久参院議員は、「ウクライナ外務省の感謝ビデオに、支援国の中に日本国無し。これはダメだ。現地の日本大使館を通じてウクライナ外務省に申し入れ中。今朝の自民党部会でも問題になった」とツイートした

同じく自民党の山田宏参院議員は「ウクライナ政府が感謝している国々の中に日本がない。外務省を通して確認しています」とTwitterに投稿

その後「このTwitter自体は、ウクライナ軍関係者が軍事支援国に対して発信したものを、ウクライナ外務省がそのまま発信したとのこと。ただわが国防衛省も、兵器ではないがヘルメットや防弾チョッキ等の軍事的な支援を行なっており、いずれにしても甚だ不適切なTwitter。外務省を通じて適切に対応する」と主張していた

一方で、感謝を強要しているように受け取られかねないこれらの投稿に、批判の声も上がっていた。

在日ウクライナ大使館は27日、「ウクライナは日本に感謝しています」との日本語のコメントを添えて、軍幹部がFacebookに新たに投稿した動画をシェアした。この動画には、表示される各国の中に「日本」が追加されていた。

 

▼元の動画

 

▼新しく公開された動画

 

「日本」に言及がなかった元の動画について、林芳正外相は26日の記者会見で「本件については、武器支援の文脈において支援を行った国々への謝意が示されたものとの説明がウクライナ側からあった」と説明。

その上で「ウクライナ政府として、わが国がこれまで行ってきた人道支援や財政支援、そして防衛装備品の供与などの最大限の支援に対し、改めて謝意が表明されたところだ」と述べていた

松野博一官房長官もこの日の記者会見で同様の見解を示し、「ロシアによる侵略を一刻も早く終わらせるために主要7カ国(G7)をはじめとする国際社会と連携する」と説明。「これまでの日本の各種の支援は累次にわたり、ゼレンスキー大統領をはじめウクライナ政府要人から謝意が表明されている」と強調していた。