注意:この記事には遺体の写真・動画や描写などが含まれます。
ウクライナ国防省は現地時間の4月2日、首都キーウ(キエフ)郊外の地域を解放し、キーウ州全域をロシア軍から奪還したと発表した。共同通信などが報じた。
国防省は、このうちキーウ北西に位置するブチャで、通りに遺体が散乱し、なかには手を後ろで縛られたまま亡くなった人もいたと報告した。現地入りしたAFP通信のジャーナリストは、少なくとも20人分の遺体を確認したと報道した。
■280人を埋葬
「ここ数週間、ブチャはロシアの獣の手中にあった。地域の住民は恣意的な処刑に遭い、手を後ろで縛られた人たちもいた。遺体は通りに散乱していた」
ウクライナ国防省はTwitterにこう投稿した。車の中から撮影された1分ほどの動画では、路上に横わたる遺体を避けるように車が進む様子が確認できる。
現地には、AFP通信のジャーナリストも入った。ブチャの路上で、少なくとも20の私服姿の遺体を見つけたという。いずれも男性とみられ、うち16人は歩道や道路との境目に横たわっていた。3人は道路の真ん中に倒れ、残りの1人は破壊された家屋の中庭にいた。
またブチャ市長がAFP通信に語ったところによると、280人を集団墓地に埋葬したという。
ゼレンスキー大統領は2日に発表した声明で、ロシア軍が撤退の際に「あらゆる場所に地雷を設置」したとして、避難した住民にはまだ戻らないように呼びかけている。
現地入りしたAFP通信のロナルド・シュミット氏は、破壊された街並みや散乱する遺体などを写真に収めている。