3月16日午後11時36分ごろ、福島県沖を震源とする最大震度6強の地震が発生した。
この地震の直後、東京都内を含む関東など1都8県で停電が発生。東京電力によると、一時最大でおよそ210万軒が停電した。
停電は順次復旧し、17日午前2時52分に全面復旧したという。地震発生からおよそ3時間半後だった。
一体なぜ、関東地方などで停電が発生したのか?東京電力にその理由をたずねた。
なぜ停電が発生した?
関東地方と山梨県、静岡県を対象に電力を配送している「東京電力パワーグリッド」は、日本全体の約3分の1の電力供給を担っている。
東京電力パワーグリッドの担当者によると、停電が発生した理由はこうだ。
地震の影響で福島県広野町にある広野火力発電所の5号機・6号機など、管内で合計4機の発電機が停止。
その後、電力の需給のバランスを保つため、需要を遮断する「周波数低下リレー(UFR)」という装置が自動で作動。
そのため、管内で最大210万軒の停電が発生した。
装置が自動で作動したのは、電力を供給する際、電気の消費量(需要)と発電量(供給)を一致させる必要があるためだ。もし需給のバランスが保てなくなると、より広い範囲で停電が発生する恐れがあるといい、大停電を回避するためだという。
停止していた発電機の復旧にともない、順次電力の供給を再開。地震発生からおよそ3時間半で全面復旧した。
東京電力管内では今回、家屋の倒壊などによる電柱や電線の損傷や、地面の液状化などによる地中のケーブルの損傷は発生しなかったという。