「国民の84%が降灰と津波で被害」トンガ噴火、最新の被害状況が公表される

島と島を結ぶ通信は未だ困難だが、一部で電話回線や衛星通信などが復旧した。海外からの援助も受け光ファイバーケーブルの修復などにあたるという。
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海底火山噴火後の首都ヌクアロファの写真。ガレキが散乱した沿岸部(トンガ王国名誉領事館の投稿より)
Twitter/ConsulateKoT

南太平洋のトンガ付近にある火山島で発生した大規模な噴火について、トンガ政府は1月21日、これまでにわかっている最新の被害状況を伝えた。

駐日トンガ王国大使館の発表によると、噴火による降灰と津波で国民のおよそ84%に被害が及んだと推定されるという。また、これまでにイギリス人1人を含む死者3人が確認されたとしていたが、そのうち2人の氏名が公表された。

いずれもトンガ人とみられ、ノムカ島のラタイマウミ・ラウアキさん(49歳女性)と、マンゴ島のテライ・トゥトゥイラさん(65歳男性)。津波が原因だという。

国際支援も届きつつある。発表によると、ニュージーランドの艦艇が海底調査や水・救援物資の輸送のため到着したほか、同じく水と救援物資を搭載したオーストラリアの艦艇が来週初めに着く予定。そのほかにも、これまでに世界銀行から800万ドル、アジア開発銀行から1000万ドル、オーストラリアと日本から100万ドル、中国から10万ドルの支援が表明されているという。

島と島を結ぶ通信は未だ困難だが、一部で電話回線や衛星通信などが復旧した。国際電話も一部が繋がるようになり、本格的な復旧へ作業が進められている。また、海外からの援助も受け光ファイバーケーブルの修復などにもあたるという。

トンガ政府は「この非常時に際し国際支援に衷心より感謝の意を表します」とコメントしている。