LiLiCo流「夢を叶える人」になる50代の過ごしかた

好評連載 第26回 LiLiCoの「もっとホンネで話そう。私たちのこと」
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タレントのLiLiCoさん
Yuko Kawashima

11月に51歳の誕生日を迎えた、タレントのLiLiCoさん。50代最初の年を「すばらしい1年だった!」と振り返ります。

世間を騒がすイシューからプライベートの話題まで、LiLiCoさんがホンネで語り尽くす本連載。今回のテーマは、「これからの10年でしたいこと」です。

10年ほどの区切りで明確な夢や目標を持ち、それを達成してきたと語るLiLiCoさん。どんな60代を思い描き、そのために50代をどう生きようとしているのか、聞きました。

 

50歳で新たに挑戦できたこと

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Yuko Kawashima

50代最初の年は、連ドラ『彼女はキレイだった』(関西テレビ系)や紅茶のCMなど大きな仕事が決まったすばらしい1年でした! 

一番大きかったのはミュージカル『ウェイトレス』に挑戦できたこと! 

稽古から100%が求められるミュージカルの世界は慣れないことばかりで、最初は50歳になって「ここまで!?」というぐらいに落ち込みました。でも今は、ミュージカルの楽しさにとりつかれています。今後は、テレビやラジオのレギュラーを続けつつ、2年に1回、ミュージカルに出演できたら理想ですね。

資生堂の同世代向けスキンケア商品のインフォマーシャルに出演できたのもうれしかった! 資生堂といえば、若い人が憧れるような人気のあるタレントや俳優というイメージだったから、「この歳にして!」という感慨がありました。

ほかにも、国境なき医師団や大腸がんのイベントなどへの登壇、生理のプロジェクトへの参加など、多様なジャンルのお仕事をいただきました。

 

50歳がすばらしい1年だった理由

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Yuko Kawashima

コロナ禍にもかかわらず、こんな1年を過ごせたのは、売れない22年間も含め、一つひとつの仕事を真面目にがんばってきたからだと思います。

実際に、あるイベントの開催者に、なぜ私にオファーしてくれたのかを聞いたところ、「わからないことでも自分の頭で考え、意見を言ってくれるという信頼感があるからです」と言っていただけたんです。

やっぱりいくら忙しくても、やっつけで仕事をするのは絶対ダメ!

例えば映画紹介をするときは、そのときの自分の感想を話すために、旧作でもすべて見直して準備します。ステイホーム期間に映画紹介の仕事が殺到した2020年は、新作のほかに100本以上の映画を観たはず。

広告の出演を決めるのも、必ず自分でアイテムを試して効果を確認してから。化粧品のCMも、本当にいい商品だと自分で感じたもののオファーを受け、撮影までの期間に自分なりにテストもします。

以前は「タレントとしてみんなに知ってもらう」ことを目標にしてきたけど、この1年で、私は「私自身に興味を持ってくれる人」向けの仕事がきていることに気がつきました。

この1年のおかげで、50代を過ごすことがますます楽しみになっています。

 

65歳でスウェーデンに鉄板焼き屋をオープンするために

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Yuko Kawashima

新型コロナが落ち着けば、4月からスウェーデンの国営放送のテレビシリーズを収録する予定です。いま企画から参加してます。

日本の芸能界を目指して、18歳で単身、来日した私。ずっと、スウェーデンでは芸能人ではなく“ただの(父の)娘”でいたかったけれど、最近、母国で芸能活動をするのも悪くないかなと考えるようになりました。

コロナ渦で、親が生きているうちに自分の活躍を観てもらいたい、スウェーデンと日本の架け橋になりたいという気持ちが強くなったからです。

今、スウェーデンの人は日本にとても興味がある一方で、まだ着物を着ていると思っている人さえいるのが現実。だから今後は、私のフィルターを通して、いまの日本の姿を紹介できればいいなと思っています。

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Yuko Kawashima

私には65歳になったら母国で鉄板焼き屋をオープンしたいという夢があります。スウェーデンでの芸能活動は、鉄板焼き屋の夢を叶える足がかりにもしたいですね。

鉄板焼きという日本のエンタメをスウェーデンに輸出したいんです。お店をオープンしたら、私が浴衣を着て接客をするつもりです。

スウェーデンの人には“本物のお寿司”も食べてほしいから、日本食レストランのようにサイドメニューでお寿司を出すのもいいですね。ストックホルムには200軒ぐらい寿司屋があるけど、シャリはおにぎりみたいに大きいし、ネタの扱いも違うし、おいしいところもなかなかないんです。

そのためには、鉄板焼きの技術があって、スウェーデンに引っ越しをしてくれる料理人を探さなければいけません。長いスパンで関わることになりますし、私と同じスタンスで頑張るパワーのある方にいつ出会えるのか今から楽しみです。

 

60歳までにしたいこと、始めたいこと

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Yuko Kawashima

60歳になったら、美輪明宏さんや作家の志茂田景樹さんみたいに「ちょっと派手で見かけたらラッキーな人」になれたらいいな(笑)。

私が運営しているWEBショップ「LiLiCoCo」やジュエリーブランド「LiLiNa」を軌道に乗せるのと同時に、年齢を問わず着られて、ハッピーな気分になれる洋服のブランドも新しく立ち上げるつもりです。

日本にはまだまだ明るい服が少ないから、選択肢を一つ増やしたいんです。産後も使えるマタニティラインも考案中です。日本の妊婦の皆さんは目立たない色を着がちだけど、すごく輝いて見える時期だとからこそ、ハッピーな服を着てほしい!

これから趣味にしたいのは、先日、初挑戦した(飾り紐の)水引作り。外国人の友達が遊びに来たときに食卓に飾れば喜ばれるでしょうし、テーブルセッティングが大好きなスウェーデン人に向けてInstagramで紹介してもいいなと空想しています。

古い洋服などの布をリサイクルして作るウィービングタペストリーにも挑戦したいです。

これは来年にもできそうなので、LiLiCoCoで出すつもりです。おかげさまで毎年手作りしているクリスマスのオーナメントはすぐに売り切れるので、そろそろ次のステップへ成長したいですね。

 

「夢を叶える人」になる秘訣

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Yuko Kawashima

先日、デザイナーのコシノジュンコさんのパートナーで写真家、イベントプロデューサーの鈴木浩之さんと話していて、私は写真を撮るのがすごく好きなので、鈴木さんの写真集を見て「私、カメラマンをやってみたいんです」と言ったら、一言、鈴木さんが「なればいいじゃん!」と返してくれたんです。

ハッとしました。私、いつもみんなに「なればいいじゃん」「やればいいじゃん」と言っているのに、自分がそう思えていなかった。反省しました。

日本は、何にでもなれる可能性がある国。

私はずっと“ジャパニーズドリーム”を抱いているんですよ。 

24時間、買い物ができるぐらい便利で、小さなビジネスが成り立つぐらいマーケットが大きい国なんて、そうそうありません。スウェーデンなんて、18時にスーパーが閉まるし、自動販売機は映画館にしかないし、中小企業が成り立たないぐらいマーケットが小さい国ですから。

これからも毎年、毎日、新しい夢が生まれていくはず。叶うものもあれば、叶わないもの、自分から消すものもあるでしょう。

私が「夢を叶えている人」に見えるのは、そもそも夢を複数持っていたり、夢が叶いそうにない場合のブランBを持っていたり、自分からやりたいことを口に出して伝えているからです。

夢に向けて一生懸命がんばることは、人生の仕事だと思っています。

だから私は、謙虚にがんばり続けたい。そして命が尽きたときには、いい棺桶に入らなくていいから、「あいつ面白い奴だったな」とお葬式で見送られる人になりたいですね。

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Yuko Kawashima

(取材・文:有馬ゆえ 写真:川しまゆうこ 編集:笹川かおり