発達障害(注意欠陥障害)当事者の私は、段取りが苦手で日々物忘れに悩まされています。そんな私の大きな味方がリストバンド式のメモ「wemoバンドタイプ」です。
上司から複数のタスクを口頭で指示されたときに、慌ててポケットの中のメモ帳を探す。せっかく書いたメモをなくしたと思ったら、鞄の底でぐちゃっと潰れている。報告の際に頭が真っ白になって何を言うべきだったか忘れる…。
こんなふうに日々の職業生活で困りごとだらけの私でしたが、ある日の新聞に便利グッズとして紹介されていたこの「wemo バンドタイプ」に一目ぼれ。早速使ってみることに。
実際に仕事で使ってみると、発達障害の特性で、タスクが積み重なると物忘れが出てしまうという困りごとにも効果抜群でした。「何か忘れているぞ...」というモヤモヤも一目見れば確認できますし、何より「身につけられるメモ帳」ということで、紛失の心配がなくなったのが大きな安心感につながりました。
特に私の場合「メモを探す、該当のページを開く」という些細な行程が大きなストレスになっていたようで、wemoのおかげで心理的にも日々の生活が楽になりました。
シンプルなデザインなのでかさばらず持ち運びも容易ですし、鞄の持ち手など見える場所に巻き付けておけばwemo自体をなくすということも起きません。
「働く現場向け商品」が発達障害当事者からも支持
もともとは介護や医療などの現場向けに作られたというこの商品。
独自のシリコン素材を使用しており、油性ボールペンで書いても指で消して何度も使うことができます。
水に濡れても消えないため、水場での仕事でも使えるのが特徴です。
しかし、実際にリリースしてみると、ADHDなどの発達障害のある当事者の方からも大きな反響があったと言います。
販売元のコスモテック営業部の齋藤優子さんは当時の反響について、こう話します。
「ツイッターで多くの声が寄せられました。ADHDの特性のあるお子さんが迷わず帰宅できるようにと、自宅までの道順や、一日の予定をあらかじめwemoに書いて持たせるユーザーの方が一定数いるようでした。
発達障害や認知症、高次脳機能障害などをはじめとして、日々の生活で困りごとを抱えている方たちに商品を見つけ出してもらえたのだと思います」
シンプルな使い心地ですっきりタスク整理
wemoシリーズの良いところは、何と言ってもそのシンプルさです。
発達障害当事者の私にとって、紙の手帳にメモするにも、まず手帳を取り出し最新のページを開くという手間が面倒。スマホのメモ機能にしても同様で、パスコードを入力したりメモアプリを開くのが煩わしく、急いでいるときには思わぬストレスになります。タイミングによってはメモする機会を逃してしまったりするでしょう。
それに比べ、「wemo バンドタイプ」は手間いらず。
さらに、自身の生活スタイルにあわせて、使い方を工夫できます。例えば普段職場で下げている名札に100均のリール付きペンをつけて併用したりなんてことも。物差しになっているタイプもあるので、長さを測りたくなったときなどにも、ぱっと手首から取り外すだけでよくて便利です。
目に入りやすい場所にペタリ
バンドタイプ以外にも重宝しているのが、パッドタイプ(写真)です。
ADHDの当事者の場合、メモしたこと自体をすっかり忘れてしまうなんてこともありがち。しかしパッドタイプなら自然と視界に入る場所にメモが貼れるので、そうしたミスも防げるようになります。ふせんと違って繰り返し使えますし、吸着力もしっかりしているので移動中にぽろっと取れてなくしてしまうこともありません。とっさにかかってきた電話の対応中にもメモを探す手間が省けます。
パッドタイプは専用のクリップと併用することで、手帳型スマホカバーに差し込むことができます。スマホでの通話中にメモしたい時に便利で、メモした内容も日常的に目にするカバー裏に収納できて物忘れ防止に役立ちます。
他にもIDカードホルダータイプやタグタイプの商品もあり、自分の困りごとや仕事の場面にあわせて、様々なタイプを活かしていくのも楽しいかもしれません。