選手の髪型など身だしなみまで厳しく規制。中日・立浪新監督の方針に様々な声 「時代に合っていないのでは」

長髪や染髪、ヒゲを生やすことを禁止とするよう通達したとの報道も。立浪新監督の方針がネット上で議論を呼んでいます。
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中日の監督就任が決まり、記者会見で写真撮影に応じポーズを取る立浪和義さん
時事通信社

一部のチームでは来季の新体制が続々と発表されている日本のプロ野球。

中日では球団OBの立浪和義さんが新監督として来季からチームの指揮を執ることが決まったが、10月29日の就任会見で選手の身だしなみを定めるとの方針を示したことに、ネット上では様々な声が寄せられ議論を呼んでいる。

Twitterでは「時代に合っていないのではないか」と指摘する声も出ている。

立浪新監督「良くないことかもしれませんが」

立浪新監督は29日の就任会見で、チームの選手の身だしなみについて、以下のように述べた。

「今の時代にあまり規制をかけるというのはこれ、良くないことかもしれませんが、やはりスポーツ選手はスポーツマンらしく、ファンの皆様も見ていますし、髪型にしても、そういったことも含めてきちっとした形でスタートしようかなと思っています」

立浪新監督は、時代を考えると「良くないことかもしれない」と前置きしながらも、統率をとる方針を示していた。すでに選手やチームスタッフに対し、長髪や染髪、ヒゲを生やすことを禁止とするよう通達したとの報道もある。

これを受けてTwitterでは30日午前、「ヒゲ禁止」が日本のトレンドになった。

「時代に合っていないのでは」。「髭を禁止にしたら野球が上手くなるのか」との指摘も

立浪新監督の方針についてはTwitterで、「時代に合っていないのではないかと思う」「髭を禁止にしたら野球が上手くなるのか」「新庄監督とは対照的になりそう」などと、北海道日本ハムの新監督に就任した新庄剛志氏を引き合いに出したコメントも見られた。

そもそも、プロ野球のチームが選手などの髪型や身だしなみを規定するのは、今に始まったことではない。

例えばセントラル・リーグの巨人では、例外を除き、チームの創設者の正力松太郎氏の遺訓とされる「巨人軍は常に紳士たれ」との考えのもと、昔から選手が髭を伸ばすことや染髪を禁ずるなど、チームとして選手の身だしなみが統率される慣習がある。

例えば過去には小笠原道大選手(当時)が、2006年11月に北海道日本ハムから巨人に移籍した際、トレードマークとされていた髭を剃って入団会見に臨んだ例もある。

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(左):2006年北海道日本ハムでプレーしていた際の小笠原道大選手、(右):2006年のシーズン終了後、11月に巨人に移籍し、会見を行った際には髭を剃った小笠原道大選手(どちらも当時)
時事通信社

高校野球も自由を尊重。高野連「頭髪は全くの自由」

今回物議を醸した、選手の身だしなみについての立浪新監督の方針。

近年では高校野球でも、各学校やチームで“脱・丸刈り”の方針を決めるなど髪型の自由を尊重する動きも見せる学校が増えている

髪型の自由について日本高野連は2018年、ハフポスト日本版の取材に対し「頭髪は全くの自由です。長髪を禁止していないし、坊主や丸刈りを強制もしていない。仮にパーマであったとしても、注意することはない」説明していた。